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第26回 中日ボランティア賞 受賞者紹介

2007年3月16日


 第26回中日ボランティア賞(北陸中日新聞、北陸中日新聞社会事業団主催)に選ばれた石川県内の5個人・7団体、富山県内の6個人・7団体、福井県内の3個人・8団体の活動を紹介します。贈呈式は、3月17日午後2時から金沢市香林坊の中日ビル2階大ホールで開きます。

福井県の8団体

虹の会 (敦賀市)

 敦賀市内の施設や病院で、精神障害者に書道や生け花、茶道といった文化活動を楽しんでもらうことが主な活動。グループ名は、障害者それぞれの個性が七色の虹のように生きることや、会が障害者と市民とをつなぐ懸け橋となるように願ってつけられた。書道の時間。手本と同じ文字を書き続ける人、頭に浮かんだ四文字熟語を書き連ねる人、半紙を前に考え込む人…。反応はそれぞれ違うが、どの障害者にも会員が優しくほほ笑みかける。部屋は笑い声でいっぱいだ。

 「精神障害者には『暴れる』とか『何するか分からないから怖い』など、正しい理解がないことによる市民の偏見が根強い」と木山弘代表(76)はため息をつく。講演会の開催など啓発活動も主要な活動となっている。

たんぽぽ (敦賀市)

 一九九九年に設立され、デイサービスを利用する高齢者のレクリエーションや手工芸を補助し続けてきた。会員からは「お年寄りの気持ちが分かるようになった」「自分を待っている人がいることは生きがいになる」などと充実感あふれる声が聞かれる。二十代から七十代までの十六人で活動。二カ月に一度のミーティングで悩みを共有し、仲を深めている。

 ヘルパー資格を持たない会員は、利用者の車いすを押したり、体を支えたりすることができず、“補助”にとどまらざるを得ない。「トイレに行きたがっている人を目の前にしても手助けできない」と、もどかしく感じる会員も。松浦典子代表(73)は「福祉に携わる職員の数が足りない。これは敦賀だけの問題ではない」と危機感を募らせている。

ボランティアアドバイザーサークル・根っこの会 (敦賀市)

 社会のボランティア活動を“根っこ”から支えるのを目標に、二〇〇〇年十二月に結成。ボランティアに励む人や、これから活動を始めようとする人の相談に乗る。団体同士の交流の機会をつくり、小・中学校に出向いての講座も開いている。

 メンバーは五十−六十代の男女を中心に十三人。障害者相手の福祉活動や環境保全運動をする団体など、ほぼ全員が他のボランティアに励み、そこで学んだ知識と経験を分かちあっている。

 代表の阿部忠男さん(66)は「ボランティアの大切さを伝えたい。特に若者には、活動の楽しさを理解してほしい」と力説する。月一回のメンバー同士の会合では、写真や図をつかった説明方法や、相手にわかりやすい話し方などを検討するなど前向きな姿勢が目立つ。

鯖江ハーモニカ倶楽部 (鯖江市)

 鯖江市を中心に県内の老人福祉施設や障害者福祉施設、幼稚園、小学校などに出向き、ハーモニカの郷愁漂う美しい音色を響かせ、子どもからお年寄りまで幅広い世代の人々を楽しませている。

 市老人クラブ連合会が開いたハーモニカ講座の修了生が、自主的に集まったのがきっかけ。発足した六年前は十人前後だった会員も、今では二十六人に。毎週月曜日、鯖江公民館で定期練習に励み、童謡から軍歌、懐メロまで幅広い曲をカバー。訪問先では相手が楽しめるよう選曲も工夫を凝らし、リピーターや口コミでの演奏依頼も多い。

 会長の末本真佐明さん(73)は「楽しんでもらえれば、私たちの生きがいにもなる。自分たちにできることを精いっぱいして、世の中に還元していきたい」と話している。

点訳むつみ会 (鯖江市)

 目の不自由な人のため、鯖江市や市社協が発行する広報紙の点訳をはじめ、絵本の点訳団体「ふれあい文庫」(大阪市)の依頼による点訳絵本の製作、市内の学校に出向いて子どもへの点字の指導にも取り組んでいる。活動を始めて今年で二十八年目。会員は十六人。点訳に当たっては「正確さ」がモットー。自宅で点訳したものを月二回、市健康福祉センターの例会に持ち寄って校正し合い、点訳ミスがないか目を光らせる。視覚障害者との交流の場で「ありがとう。あなたたちのおかげで本が読める」と感謝されたこともある。

 会長の前田和子さん(64)は「点訳には正確さを心がけたい。必要な情報をより早く提供できるよう、お互いに助け合い、レベルを高めながら、勉強を続けたい」と話している。

和田ボランティアグループ (福井市)

 福井市和田地区で一九八七年ごろに発足。当時は公民館で出会った女性二十人ほどの集まりだった。九九年、より地域に根ざした組織的な活動を目指し「和田ボランティアグループ」を設立。お年寄りや障害のある人たちの支えとして活動を続けている。

 現在のメンバーは、四十人。地域の福祉施設でイベントの手伝いや入所者向けの合唱を続け、今では各施設に不可欠な存在になった。メンバーの顔を見るだけで喜んでくれるお年寄りもいるという。

 代表の松原紘子さん(66)は「ボランティアをしているつもりが逆に励まされることが多い。お年寄りの知恵や障害にめげないパワーに勇気づけられる」とやりがいを語り、「楽しいんですよ」と笑顔を見せた。

栄光グループ (敦賀市)

 敦賀市内の老人福祉施設で、洗濯された布おむつをひたすらたたみ続けてきた。バスタオルほどの大きさの白い布を一枚ずつ四つ折りにしていく。代表の有賀きくゑさん(63)は、一回にたたむ枚数を「数えてないから分からない」というほど没頭する。「作業中には無駄なおしゃべりをしません」と力強く話す姿に、長年続けてきた作業への誇りが感じられる。

 一九九七年の発足時に十人ほどいた会員たちは高齢化が進み、今では三人。それでも布おむつが紙製に取って代わられつつあるため、月に二回、二十分ほどで作業は終わる。有賀代表は「紙おむつに切り替わるのも時代の流れ」と、さっぱりした表情。その一方で「紙おむつは使い捨て。繰り返し使える布おむつの方が環境に優しい」と胸を張る。

充電多井夢 (福井市)

 子どもから高齢者、障害のある人まで幅広い人たちのために企画した「レクリエーション」で楽しい時間を提供している。利用者の中には、何度も来訪を依頼するリピーターもいて好評を得ている。

 メンバーは、介護福祉士や保育士ら約二十人。現在は月に一回、高齢者施設などを訪問し、ボールを使ったゲームや音楽に合わせて歌うなど、楽しみながら頭と体を動かしている。また地域の子ども会などでも活躍している。

 月に一回は、反省・意見発表会を開き、より中身のあるレクリエーションができるように努めている。

 代表の山川茂子さん(55)は「今後は、子どもや障害者、高齢者が一堂に集まるキャンプを開きたい」と意欲を燃やす。

福井県の3個人

小野 静子さん (おおい町)

 理容師の経験が、何か人の役に立たないか−。

 小野静子さんが散髪ボランティアを始めたのは約十五年前。それまでは旧名田庄村や小浜市で三十年にわたり理容師をしていた。

 一九九二年、旧名田庄村のデイサービスセンター「老人福祉センター」(現あっとほ〜むいきいき館)で、一日に十人ほどの散髪を始めた。対象は、理容院に行くのが地理的、身体的、経済的に難しいお年寄り。小野さんが都合の付く時間で、年間に四回ほど実施してきた。

 九四年からは、自宅に出向いての散髪も始め、寝たきりの高齢者にも喜ばれている。小野さんは「お年寄りや介護をしている方の喜ぶ姿を見たらやめられない。まだ手も動くから、あと五、六年はできるかな」と話している。

上屋敷 洋子さん (福井市)

 月曜日から日曜日まで、ほぼ毎日何らかのボランティア活動に携わっている。主な活動場所は永平寺町の福井大付属病院と福井市の済生会病院「ケアホーム・さいせい」、県立図書館など。ボランティア歴は二十年以上にわたり、個人で募集の広告などを探して活動に参加してきた。

 「人と話すことでパワーをもらっている」。ヘルパー一級やベビーシッターの資格を生かし、病院では院内の案内や介護補助、ケアホームでは入浴補助などの活動に取り組んでいる。知識をより深めるため、福井大医学部看護学科の授業を四カ月間聴講したことも。

 友人から教わった「気は長く、心は丸く、腹立てず。口つつしみて命長かれ」をモットーに「体が続く限り続けていきたい」と目を輝かせた。

磯野 信雄さん (福井市)

 四つの手話サークルに所属し、うち三つで会長を務める。自宅や公民館などで二十三年間にわたり、手話を教え、その大切さを広めてきた。

 三歳のころ、病気で耳が不自由になった。ろう学校で手話を覚え、木材関係の仕事に就職。定年退職すると、すぐに福井市の手話サークル「ゆびの会」に誘われた。「手話を教えている人から『手話が楽しくなった』と言われると、本当にうれしい」

 十年ほど前、同じく耳が不自由な妻の千代子さん(76)が足の手術をする際、「手話通訳の人がいてくれたおかげで手術がスムーズにでき、手話通訳の大切さが身をもって分かった」。「一人でも多くの人に手話が広がってほしい」と願いながら、これからも笑顔で手話を教え続ける。

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