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【里山の風景】

91 高爪山(石川県志賀町)

2008年1月6日

写真

光下りる『能登富士』の頂

 志賀町大福寺に鎮座する高爪神社に、国重要文化財「六神宮懸仏」がある。建治元(一二七五)年と記された円形木板彩画は六枚一組を成している。

 神社の前身は大明神で、本地は十一面観音である。昔は、ほかに五社を擁して六社宮と呼ばれ、別当を大福寺としていた。北に望む高爪山の山頂には、奥ノ宮がある。

 高爪山は、その美しさから「能登富士」と形容され、鷹爪山の別名をも持つ。俗に一富士、二鷹、三茄子(なす)という夢占いがあるが、この山には富士と鷹が当てはまる。山頂で茄子の田楽でも食せば、縁起を担ぐことになろうか。

 国道脇の登り口には大きな鳥居があったが、昨春の能登半島地震で崩壊した。鳥居越しに見る山は絶景だけに、再建が待ち遠しい。

 舗装路を歩く。単調な道だが、少しずつ山に近付いて行くのが分かる。峠の辻から未舗装の林道を西へ下る。右にアテ(アスナロ)やスギの植林地、左に日本海を見て「高爪登山口」の標識から山道を登る。竹やぶを過ぎて、原生林へ踏み入る。

 森は静かで、ほのかに明るい。丸太の階段が上へと続くが、朽ちていて踏むと形が崩れていく。急な斜面を越すと、頂上の奥ノ宮が目の前に現れる。地震の影響か、地は割れ、堂宇は傾いている。中には地蔵、薬師、観音の三体が祀(まつ)られているはずだが、扉は固い。

地図

 東に一段低い台地がある。建物の跡地だろうか。樹木に囲まれるほかは何もない空間に、天上からの光が暖かく下りてくる。

  (文・桶川和気夫 画・深村泰子)

●見どころ 関野鼻、ヤセの断崖、 義経の舟隠しなど
●参考コース 高爪神社→1時間峠→40分高爪 山→1時間林道から高爪神社へ
●あし JR金沢駅前から能登西部バス 門前行きで、大福寺に下車

 

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