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北陸中日懇話会

「高齢化時代 地方にチャンス」 人口増 鍵は地消地産

「人口減少時代、地方都市生き残りの処方箋」をテーマに講演する藻谷浩介氏=17日、金沢市内のホテルで(吉野茂之撮影)

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日本総研 藻谷氏

 北陸中日懇話会(北陸中日新聞主催)の四月例会が十七日、金沢市本町のホテル日航金沢であった。日本総合研究所主席研究員の藻谷(もたに)浩介氏が講演し、人口減少時代の中で、地方都市が生き残る方策を説明。「地域が今後も続いていくためには地消地産が大切」と提言した。(横井武昭、岡本真穂)

講演要旨

 石川県野々市市の人口が二〇四五年に今より五千人増えて六万人を超えるという予測がある。最近の五年間では、三千人以上増えたが、実はその七割は六十五歳以上。ものすごい勢いで高齢者が増えていく。金沢も六十五歳以上が増えた。

 東京はどうか。首都圏一都三県の人口が増えたと言っても、子どもが減り、六十五歳以上しか増えていない。「人口増=高齢者増」という現実がある。

 さらに、石川県能登町のように、ものすごく高齢化した町では七十五歳以上の人口が減った。大都市では今後、高齢者が激増し、田舎ではむしろ減りだす。昔とは逆のことが起きる。本来は、高齢者が増えなくなれば医療福祉にかかる予算が減るので、チャンスだと気付かないといけない。

 問題は惰性のように続く若者の流出を止められるか。工夫次第で若者を呼び戻せるし、子育てしながら働く世代を呼び込める。例えば、新潟県粟島浦村では、島留学を導入して子どもの数が急速に増えた。

 地域の人口が増える秘訣(ひけつ)は何か。それは「地消地産」だ。地元で消費するものは極力地元産にする。売り上げの中で地元に残って回るものを1%でも増やす。

 そうして、「地域内経済循環」を拡大する。誰かのもうけが地域内で消費されて隅々まで回り、地域に本社のある企業が栄えて地域内の決裁権限が増えるようにする。ここまでいくと、必ず人口が増え、地域が活性化する。もしやるのならば、石川県は恵まれている。食材も伝統工芸も豊富なところだ。ぜひ頑張ってほしい。

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 五月例会は十八日午前十一時から金沢市昭和町のANAクラウンプラザホテル金沢で。外務省邦人テロ対策室首席事務官の江端康行氏が「ソフトパワー外交〜アシモからゴルゴまで」と題して講演する。問い合わせは北陸中日懇話会=電076(233)4643=へ。

 

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