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北陸中日懇話会

観光 本物とイメージで 敷田・北陸先端大教授

エコツーリズムと観光資源について講演する敷田麻実さん=14日、金沢市内で

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講演要旨

 北陸中日懇話会の七月例会は十四日、金沢市内のホテルであった。北陸先端科学技術大学院大(石川県能美市)の敷田麻実教授(地域再生)が、自然を楽しむエコツーリズムなどを例にして観光業の仕組みを解説し、本物志向にとらわれすぎない大切さを説いた。(福岡範行)

 エコツーリズムはできるだけ自然にインパクトを与えずに自然を体験して地元にメリットを落とそうということで、日本では一九九〇年代に入って自治体が推進しようとしてきた。仕組みは簡単で、地域の資源を客に提供しているだけだ。

 どう資源をサービスに変えるか。野生生物に近づいたり写真を撮ったりする直接消費は、野生生物に毎日会えるとは限らないので限界がある。なので、剥製のヒグマを置くなどしてイメージに転換する。

 本物志向は認めるがイメージにした方が大量に供給ができる。資源に制約があると、そのうち消費され尽くす。新しい商品を作ることが求められる。今ここだけ、あなただけという意味を付与して付加価値を上げることが、金沢観光にとって大事になる。

 最近は来た人が自分で意味を考える時代になってきている。例えば兼六園は前田家の特別な場所だが、東京の人には関係ない。日本庭園でウエディング写真の背景にしたいという意味づけをする。どこまで許せば、私たちのメリットをつくれて、客も満足するか大きなせめぎ合いが始まる。観光から目が離せない。

 ◇  

 次回は八月二十五日午前十一時から、金沢市大手町のKKRホテル金沢で。芥川賞作家で慶応大教授の荻野アンナさんが「フランス・パリ アンナ話こんな話」と題して講演する。問い合わせは、北陸中日懇話会=電076(233)4643=へ。

 

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