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popress【Work & Life】働き方や生き方を考える
 

スマホ副作用 賢く撃退!

ホームランの打ち方までもスマホで検索?

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 インターネットが手軽に利用できるスマートフォン(スマホ)は便利さから急速に普及が進む。常に手放せない人も多いはず。二十〜三十四歳の社会人ではスマホやパソコンなどIT機器の利用時間が一日平均九・七時間に上るとの気になるアンケート結果も。調査したM1・F1総研(東京)によると、回答者四百人のうち七割近くが目の疲れなど体の不調を感じていた。便利な道具ゆえの「副作用」。どう気を付ければいいのか。

Q.物事覚えなくなるの?

 2011年夏からスマホです。写真を投稿して楽しむアプリ「インスタグラム」やツイッターは友だちの更新が気になって時間があれば見てしまいます。ネットの検索機能もよく使います。おぼろげな情報の断片から答えを導いてくれるので便利。その半面、覚える習慣が薄れないか心配です…。 (石川県川北町、会社員男性、33歳)

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A・考える「筋力」鍛えよう

金沢大教授(認知科学) 小島治幸さん

 分からないことをすぐ検索する習慣がつくと、時間をかけて自分で答えを模索するチャンスが減ってしまう。いろんな記憶を引っ張り出し、知識を復習したりすることで、思考の「筋肉」は鍛えられる。「筋力」が衰えると、考え方が短絡的になり、多様性が失われてしまう懸念がある。

 身をもって体験することも減っているのではないか。ネットで情報を1、2回見ても分かった気になるだけ。知識は書いたり、話したりする中で身についていく。体を使って覚えることが大切だ。

 スマホではSNSの反応がいつでも確認できるため、反応が遅いと不安になったり、待つことが我慢できなかったりする人もいる。メールは気軽な連絡手段だが、親しくない相手の場合、電話よりも意思疎通に時間がかかる。頼り過ぎて会話が減ると、社会生活や人間関係がうまくいかない原因にもなりうる。

 人間には新しさ、面白さ、楽しさを求める知識欲求があるため、いろんな情報や興味の対象が得られるスマホは便利な半面、誘惑も多い。とらわれ過ぎると困る。使う時間や方法を自分でコントロールすることが重要。有用な情報を選び出し、自分なりに考察して行動に移すための「出力」に生かしてほしい。

Q.目の疲れの予防法は?

 スマホで毎日1〜2時間、ニュースやSNS(インターネット交流サイト)、動画を見てますね。機種変更前はメール中心だったけど、1年前にスマホにしてからは家計簿や体調を記録するアプリも使うので画面を見る時間が増えて。視界がかすんだりと目の疲れを実感しますが、どうしたら予防できますか? (金沢市、NPO職員の女性、27歳)

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A・30分に1回は遠く見て

石川県眼科医会長 望月雄二医師

 スマホは、あの小さい画面をつい長時間見続けてしまいがち。人間の目は遠くを見ている時が一番リラックスした状態なので、近くばかり見ていると目のピントを合わせる筋肉が疲労する。30分に1回は目を離して遠方を眺めることが大切だ。

 若い人の目の疲れの原因で多いのは、ドライアイ。パソコン作業中などは無意識にまばたきの回数が減り、目の表面の水分が蒸発して乾燥してしまう。症状は目の乾燥感やかすみ、充血など。視力が突然下がったり回復したりと不安定になることもある。現代はただでさえ、エアコンやOA機器の影響で空気が乾いている。眼科で処方される目薬の使用が効果的。

 それに、風邪などで全身の体力が落ちている時は目も疲れを感じやすい。女性は化粧で目の表面を覆う脂分を出す腺(開口部)をふさいでしまうこともあるので注意してほしい。

 対処法は、できるだけ連続してスマホを見ないこと。意識的に遠くを見たり目を閉じたりして休憩する。目薬を使うことでドライアイの症状が改善する場合も多い。

 寝る前や疲れた時、蒸しタオルをまぶたの上に載せて5〜10分間、温めることもお勧めしたい。血行が良くなり、蒸気が潤いを与えてくれる。

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ネット上で予定管理/FB使い情報共有

金沢のスマホアプリ開発企業

福島健一郎社長の活用術

 「朝起きてから夜眠るまでスマホを使っている」という福島健一郎さん(42)は、仕事のスケジュール管理やメールの確認などに2台を駆使している。

 スマホのアプリを開発するIT企業(金沢市)の社長。営業や打ち合わせで県内外を飛び回るため、会社にいるのは平日5日間で計8時間と短い。仕事の予定はネット上のカレンダーに登録し、外出先からも更新。社員も常時把握できるようにしている。スマホを使い始めた2009年から紙の手帳はやめた。

 仕事の合間には、ニュースサイトなどから情報を受信して一覧で表示する「RSSリーダー」を使い、情報を収集。見出しで興味を持った記事はよく読み、重要と思えば、フェイスブック(FB)に投稿して知人と共有する。

 ネットで検索すれば、ほぼ何でも分かる環境だからこそ、ここ1年は「考えること」を意識的に行い、自分なりの考察や結論を持つようにしている。多くの情報をうまくつなぎ合わせても分かったふうになるだけだから。

 情報収集をネットに頼り過ぎている若者の多いことが気掛かり。非常勤講師を務める専門学校では図書館の活用や人に会って話を聞くヒアリングの大切さを教えている。

 担当・押川恵理子、奥野斐 ※次回は6日付Attention!「楽しい着物のススメ」を紹介します。

 

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