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popress【Spot & Place】北陸を中心に面白いスポットを発掘
 

猫は招くよ 癒やしのスポット巡り@金沢

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 日に日に寒くなる今日このごろ。こたつに猫が似合う季節になってきた。自由で気まま、「もふもふ」した毛並みのかわいさは、最近ファッションなどでも注目され、金沢でも猫にちなんだ店が増えてきている。聞けば「金沢三文豪」にも愛好家がいたとか。ここは一つ、その魅力を味わえる場所を巡り、癒やされてみたい。

カフェで“ニャフィン”

 猫のようにゆったり過ごせる場所を求めて、まずは石引にある古本とコーヒーの店「NYANCAFE−BOOKS(ニャンカフェブックス)」へ。一昨年にオープンした店内には、絵本や小説、エッセー、写真集など猫に関する国内外の古本約400冊が並ぶ。「ふうせんねこ」「猫のゆりかご」など題名だけ見ても興味深い。友達の家みたいな空間で本を読みながら、お茶と手作りのニャフィン(マフィン)、ケーキを楽しめる。

 「作家や俳優など、いろんな人が本を書いていて面白いですよ」と店主のたなかあけみさん。運が良ければ愛猫、文学ちゃんに会えるかも。

 雑貨好きなら、昨年泉野出町にできた店「reto(レト)」がおすすめ。地元や関東、関西などの作家約30人による陶芸作品、編みぐるみ、ポストカードなどを販売している。9月には全国から雑貨約3000点を集めた「ねこばっか」展を主催し、3日間で850人が訪れた。企画した店主、吉岡実香さんは「もちろん本物が一番だけど雑貨もかわいい。私のように愛好家は猫と聞くと弱いですね」と笑った。

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文豪も溺愛した“家族”

 金沢出身で作家や詩人として大正−昭和期に活躍した室生犀星も猫好きの一人。犬や鳥、虫、リスなどさまざまな生きものを飼っていたが、中でも猫は家族でかわいがっていたという。

 千日町の記念館では、室生家の歴代猫を紹介したパネルを展示。主人と一緒にくつろいだ表情で火鉢に手を掛けるジイノ、軽井沢でもらい受けたカメチョロと、名前も一風変わった“家族”の写真を見ることができる。お土産として写真に犀星の詩が入ったポストカードも人気だそうだ。

 「汚れが付くから普通は火鉢に触らせないのに、ジイノはかわいくて許していた。潔癖な犀星は後できれいに拭いていたそうですが」と、学芸員の嶋田亜砂子さんがエピソードを教えてくれた。

“孤高の存在”も魅力?

 さて、夜のとばりがおりたら、ジャズ喫茶に行ってみよう。レトロな内装に心地よい音楽が流れる柿木畠の「ペーパームーン」で、カウンター奥に陣取っていたのは店主の高見薫さんが飼うしーちゃん。ピアノやプレーヤーの上が定位置という音楽好き(?)だそうだ。

 「20年ほど前からなんとなく猫が居つくようになって。前のがいなくなると見計らったように次のがくる。でも、うちのはみんな愛想が悪くて」と高見さんが苦笑する。

 案の定、しーちゃんの写真を撮っていたら、すごーく嫌そうな顔をして逃げていってしまった。やっぱり猫は孤高の存在か。かわいいだけじゃない、そんな自由さにひかれてしまうのかも。

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ファッション、FB…猫人気

 若い女性の間では今夏ごろから、猫をモチーフにしたファッションが人気を集めている。耳が付いたカチューシャに、アイラインをはね上げる「猫目メイク」…。芸能人が雑誌などで披露し、火がついたという。

 金沢市片町のカジュアルファッション店「スピンズ」金沢店では、耳付きの帽子やパーカー、リュックのほか、猫の顔が描かれたニットやスカートをそろえる。友達とニット帽を選んでいた女子高生(18)は「耳がかわいさを強調していい。周りでもはやってる」。

 女子だけじゃない。Facebook(フェイスブック)上ではこの秋、男性向けの「男子ネコ部」が開設され、連日癒やしの画像などを紹介。賛同者の数を示す「いいね!」は1500人を超え増え続けている。

火鉢にあたる室生犀星と愛猫ジイノ

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妙に納得 犀星の評

ばくのつぶやき

 犀星には「猫のうた」という詩がある。猫は人間の性質を見るのがうまくて、眠っていながらも半分目を開き人を見ているそうだ。

 今回、数匹に出合っただけでも、犀星の評に妙に納得してしまった。猫はかわいくて好きなんだけど、なんか試されてるような気がするのはばくだけ?

  担当・小椋由紀子 ※次回は24日付Work&Life。「若者のうつは今 前編」です。

 

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