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popress【Spot & Place】北陸を中心に面白いスポットを発掘
 

鉄道のある風景 美しさ鉄板

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 乗車が目的の「乗り鉄」や撮影好きの「撮り鉄」、最近では子どもに影響を受けた「ママ鉄」まで…。鉄道趣味の裾野が広がる中、北陸には車両と自然の絡む絶景スポットが意外と多いことは知られていない。気持ち良く散策できる季節。身近なおすすめスポットを、「金沢大学・金沢工業大学鉄道愛好会」のメンバーに紹介してもらった。(担当・松本浩司)

アニメの舞台で人気

 里山里海が広がる能登半島に名峰立山、富山湾、神通川に黒部川。石川、富山県内は山あり、海あり、川ありの三拍子そろった豊かな自然が沿線を彩っている。幹線のJR北陸線を中心に支線や私鉄、第三セクターなど14路線が延び、鉄道ファンの目を楽しませている。

 日本海沿いに特急が多く走る“特急街道”の主要駅、金沢駅から七尾線に乗り換え1時間半前後。七尾駅に降り立つと、白とブルーが印象的なディーゼルカーが現れる。石川県の第三セクター、のと鉄道の車両だ。まずは「世界農業遺産」にもなった美しい里山里海の景観と、その中を行く車両を収めた1枚。のどかな風景が心を和ませてくれる。

 のと鉄道は利用者の減少で路線縮小が続き、現在は穴水−七尾の33キロのみだが、近ごろは全国的に熱視線を浴びる。駅がアニメ「花咲くいろは」の舞台になり、キャラクターを描いた特別車両が登場、駅舎訪問やグッズも人気なのだ。「西岸駅はアニメに出てくる駅のモデルとして有名。名物運転士のブログもあっておもしろいですよ」と鉄道愛好会の阿部拓也さん(21)が語る。

 同じ能登半島の付け根を走るJR氷見線(高岡−氷見)は、富山湾越しに立山連峰を見渡せる名勝「雨晴海岸」の景色がお薦め。晴れて空気の澄んだ日は、思わずシャッターを切りたくなるほどだ。運が良ければ、「忍者ハットリくん」のラッピング車両も見ることができる。同会OBの横山祐一郎さん(26)は「氷見は魚がおいしい。絶景を撮った後は列車に乗って行ってみては」と薦める。

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峡谷を縫うトロッコ

 北陸は、JR以外の路線が多彩なのも魅力。電源開発の資材輸送から誕生した黒部峡谷鉄道は、切り立った峡谷を縫うようにトロッコがのんびりと走り、シーズンには観光客であふれる。これからの季節、紅葉と絡めて撮るのもいいだろう。

 宇奈月や立山方面に向かう富山地方鉄道は、関東や関西の私鉄で活躍した車両の短い編成が田園風景や山あいを行く。「映画『RAILWAYS』のロケ地にもなった。ただただ田園しかないところが逆にいいんです」と阿部さん。

 「コンパクトシティ」を目指す富山市の象徴、路面電車の富山ライトレールは市内をクールに走る。現代的な市街地の中で、昔ながらの港町の雰囲気が漂う岩瀬浜でと、撮影場所によって違った風情が楽しめる。

絶景スポットを紹介してくれた金沢大・金沢工大の愛好会 愛好会の阿部さん(左)とOBの横山さん

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旅行企画や撮影会

北陸の鉄道ファン団体

 今回絶景を紹介してくれた「金沢大学・金沢工業大学鉄道愛好会」をはじめ、北陸にも鉄道ファンらが集う団体がある。

 鉄道愛好会は、創立33年目で、金大や金沢工大の現役学生と卒業生ら10人が活動。週1回の会合のほか、年2回は列車を貸し切る旅行などを企画している。昨夏は東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県の三陸鉄道を訪れた。「公共交通の存在や、まず線路をつなげることの大切さを痛感した」と横山さんは振り返る。

 石川県小松市の「NPO法人ヘリテージ・オブ・レイル北陸」は、ボンネット車両の保存管理や鉄道を活用したイベントを企画。行政や鉄道会社と連携し、“鉄道資産”を保存・活用してまちづくりにつなげている。10年ほど前に活動を始め、2006年にNPO法人になった。

 富山県内の鉄道愛好家でつくる「富山レールクラブ」(富山市)は1971年創立の歴史ある団体。鉄道写真や模型を紹介する「鉄道展」や乗車撮影会を長年開いている。

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乗ってみよう撮ってみよう

ばくのつぶやき

 ディーゼルカーや半世紀ほど前に生まれた古参電車が奮闘しているかと思えば、自動車に交ざって走る低床の次世代型路面電車(LRT)や俊足の特急車両も活躍する。北陸は自然だけでなく、車両のバラエティーも豊かだ。

 そういえば14日は「鉄道の日」だった。とても1日で制覇できるエリアじゃないけれど、カメラ片手に「乗り鉄」「撮り鉄」をかじってみるのも一興かも。

 

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