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popress【Love & Sex】性、恋愛の問題をまじめに考える
 

脳知れば 恋実る秋 専門家に聞きました

 恋がうまくいかないと、「自分に魅力がないから…」とへこみがち。だけどちょっと待って。男女では生理的な恋のメカニズムや脳の働きがそもそも異なっていて、それがすれ違いの原因だと説く専門家がいる。秋空に思いわずらう若者に向けて、恋愛のヒントを授けてもらった。(担当・日下部弘太)

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遺伝子の相性で決まる

 訪ねたのは、男女の脳と恋愛について多くの著作があり、言葉の分析や流行予測も手掛ける「感性リサーチ」(東京都千代田区)社長の黒川伊保子さん。

 いわく、恋愛は「遺伝子の相性で決まります」。えっと、遺伝子って見えませんよね…。顔とか声とか会話の面白さじゃなくて? 「骨格や声など、五感でも生殖に適した相手かを見ている。同時に、体から分泌されるフェロモンで、その人の免疫抗体の型も潜在意識で感知している」

 私たちは意識に上らないことも含め、さまざまな要素から相手の遺伝子を見極めている、と黒川さん。その判断力は女性の方が鋭いとか。「男性の手を握ると、その人がアリかナシか分かると話す女性がいます。手の温度分布に、脳の活発な部位が反映されるという研究結果がある」

 女性が鋭いのはもちろん、命がけで子どもを産むから。「失敗できないので、1000人、1万人に1人を選んでいる」。なので生理的に鈍感な男性陣は、「数撃ちゃ当たるで行くこと。振られてめげる必要は全くない。だって遺伝子なんだから」。

 逆に女子も、「どんどん男性を誘って」と助言する。女性は自分が好き嫌いをはっきり感じるため、「私も同じように嫌われるかも」と尻込みする傾向がある。ところが、上のような次第で男性は鈍感だ。「積極的に女性を嫌う脳にはできていないから安心して」

 男性はむしろ、恋の始めは「この人だ」と深く確信してはいないという。「女性の方が相性が『見えて』いるんだから、女性から声を掛けましょうよ」

 男性が何回断られても熱烈にアプローチし、女性も次第にひかれていく、というのは「基本的にテレビドラマだけの話」と一蹴。「恋は、女子が男子をゲットしていくもの」

「つり橋効果」活用して

 それでは、恋に落ちやすい場所や状況はあるのか。よく「つり橋効果」と言われるが−。

 「それはありますね」と黒川さん。男性の脳に性衝動を引き起こす男性ホルモン「テストステロン」は、脳が不安やズレを感じると分泌されるという。ゆらゆら揺れるつり橋は、男心も刺激するのだ。普段は見せない女性の隙にドキドキするのも、テストステロンのしわざだって。

 ギャップや不安にときめくのは女性も同じとか。それなら、困ったことが起きそうな場所に行くと恋が実る可能性も高くなるはず。黒川さんは「昔、合同ハイキングってあったんですよ。それで雷に遭って2人で雨宿りなんかすると、大抵カップルになる」と遠い目をしてから、「今だったらそうね、2人で1日に2本しかないローカル線の旅に行って乗り過ごすとか。旅に出れば何か起きる」。

 不安も恋を後押しするのだから、「自然体で振る舞えばいい。こざかしく上手にすると、かえって盛り上がらない」。今度は黒川さん、女性ホルモン「エストロゲン」を挙げた。「エストロゲンはイライラを引き起こし、からみたくなる。すると男性は心配になる。うまくできてるでしょ。逆に、常に穏やかな『いい女』ほど、男性をゲットしにくい」

    ◇      ◇

 さて、こうしてめでたく付き合い始めたら、いつまでも「自然体」では不十分。再び、男女の脳の違いから、現実重視な女性を包み込む「共感」、理念で動く男性を喜ばせる「責務」といったキーワードを黒川さんは説く。

 このあたりは黒川さんの著書に詳しいので、気になったらどうぞ一読を。最後に注意点。「男性脳、女性脳はあくまで一般論です」。紳士淑女のみなさん、良い恋を!

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 くろかわ・いほこ 1959年、長野県生まれ。大学卒業後、コンピューターメーカーで人工知能の開発に14年にわたり携わり、脳の機能を研究。コンサルタント会社などを経て2003年、感性リサーチを設立した。著書に「恋愛脳」(新潮文庫)、「『愛され脳』になれる魔法のレッスン」(講談社+α文庫)、「キレる女 懲りない男」(ちくま新書)など。

 ※次回は21日付Human Recipe。国内外の海でイルカと泳ぎ、その魅力を伝えている金沢市出身の近本杏里さんを紹介します。

 

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