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popress【Love & Sex】性、恋愛の問題をまじめに考える
 

男心は繊細 増えるED 若い人生 プレッシャーだらけ?

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 デートを重ね、事前の“予習”もバッチリで迎えた初体験なのに、いざ行為の直前になって「あっ、アレ?」−。そんなED(勃起不全)の悩みが最近、若者の間でも増えているという。EDは年齢を重ねたことによる男性機能の低下と捉えられがちだが、実はメンタル面の影響も大きいよう。EDの原因と対策について、経験者や医師に聞いてみた。(担当・角雄記)

“沈没経験”引きずる

 東京都内の男性(34)は学生だった21歳のころ、恋人との初めてのセックスで勃起を維持できなかった。初体験で緊張や期待、プレッシャーが入り交じって「興奮しすぎていたのでは」と振り返って思うが、原因は今も分からない。

 2回目はもっとひどくなった。性的興奮はあるのに、コンドームをつけた直後や、挿入の直前といったタイミングで、どうしてもなえてしまう。同い年だった彼女に対して、申し訳なさや恥ずかしさでいっぱいになった。初体験から1カ月半ほどたち、何回目かの挑戦でようやく「成功」した。

 自身は「EDは克服できた」と思っていたが、別の恋人と付き合い始めた24歳ごろ、再び壁にぶつかった。初体験で失敗したイメージが頭をよぎったのか、抱き合っても、キスをしてもペニスがしびれたような感覚に見舞われた。

 その後も何度か機会があったが、やっぱりうまくできずじまい。夜まで一緒に過ごさずに済むよう「用事がある」とうそをついてみたり、アルコールをたくさん飲んで「酒のせいでたたない」とごまかしたり。恋人との関係もぎくしゃくしてしまい、「ペニスを切り落としたい」という衝動に駆られたこともあった。

薬で“成功”自信戻る

 「もう彼女は二度とつくらない」と決意したこともあったほど。だが数年後、気の許せる女性と出会い、結婚したことを機に、EDに向かい合おうと決意。正直に悩みを告白し、都内の専門クリニックを受診してみた。

 医師からED治療薬を処方され、服用してみると「あっけないほどうまくいった」。薬のおかげで何の苦労もなく勃起を維持できるようになり、その後も「薬があれば大丈夫」という安心感からか気持ちが楽になり、徐々に薬を頼らなくてもよくなっていった。

 性の悩みを抱え、20代をもんもんと過ごしたが、男性は「もっと早く受診すればよかった」と振り返る。今もお守りのようにED治療薬を手元に置いているという。

SNSに女性も悩み

 「自分のようにEDに悩む人の手助けになれば」と、男性は2004年にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で、EDの悩み相談を受け付けるコミュニティーを開設。以来、100人近い相談に応じてきた。意外なことに、寄せられた相談の6〜7割は女性からだった。

 パートナーのEDで悩む女性は「浮気されてるかも」と疑ったり、「私に魅力がないのかな」と落ち込んだりする傾向があるという。そんな時は「彼氏はあなたが大好きだから緊張してうまくできないんですよ」と教えている。男性の相談者には「EDであることも、病院へ行くことも、決して恥ずかしいことではない。女性へのフォローは大事」ともアドバイスしている。

 コミュニティーの開設から9年近くが経過し、相談に乗った女性から「おかげさまで結婚できました」という報告をもらったこともあるという。「セックスに失敗してもお互いに笑いあえるぐらいの気持ちを持って」と呼び掛けている。

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若者ほぼ心因性

富大病院の渡部医師

 富山大病院(富山市)でメンズヘルス外来を担当する渡部明彦医師(41)によると、EDは医学上、「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または維持できない状態」と定義されている。あくまで本人とパートナーが不満なく性的関係が持てるかどうかが重要で、ペニスの硬さや勃起の継続時間などは問わない。

 EDは、セックスへの不安などが原因の「心因性」と、男性ホルモンを低下させる肥満、糖尿病などが原因の「器質性」に分類される。受診者の2〜3割が39歳以下の若者だが、「若者はほとんどが心因性」という。

 心因性EDには、バイアグラやレビトラ、シアリスといった治療薬の服用が最も効果的。ペニスは血液が増加して膨張することで勃起するが、治療薬はこの血流を促す。薬の服用により満足なセックスができるようになれば、不安やプレッシャーも徐々に解消して症状も改善されていくという。

 EDの治療は、最寄りの泌尿器科でも受けられる。治療薬は医師の処方箋なしには購入できないが、偽造品がインターネット上に氾濫しているため注意が必要。中には効果がないだけではなく、服用した人が重篤な健康被害を受けた例もある。

 渡部医師は「若い世代でもEDで悩む人は多く、恥ずかしいと思う必要はない。独りで悩まずに気軽に病院を訪ねて」と話している。

 ※次回は13日付Spot&Place。金沢市内の怪談が伝わる場所を巡ります。

 

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