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popress【Love & Sex】性、恋愛の問題をまじめに考える
 

「モテ声」で春よ来い! −日下部記者 プロに学ぶ−

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 恋がうまくいくために磨くべきものの一つとされる、会話力。でも話を面白くと言われても自信ないなあ…と考えていて、気付いた。会話の土台は、声なのでは!? そういえば前々から自分の声の貧弱さが恨めしかった。そうだ、「モテ声」を習得すれば、すてきな恋を呼べるはず−。べっちこと日下部(くさかべ)(♂、30)が、声の専門家に教えを請うた。

「研声舎」林代表と特訓 

 指導してくれたのは、北陸を中心にテレビやラジオ番組、CMなどのナレーションで活躍している林恒宏さん(45)=金沢市。記者の依頼に、「良い視点です。コミュニケーションで、声自体の大事さが注目されることは少ないんですよ」。

 ほめられ、気をよくしてさあ稽古。「声は体全体を使って出すもの。それができるように、まず体を動かします」。全身の体操からスタートした。

林さんのお手本に聞きほれる

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 胸を開くことを意識しながら、腕を前後に大きく回す。あばら骨の下あたりをもんで、横隔膜も柔らかく。ここまではよかったが、左右の腰を交互に上下させるダンサーみたいな動きはうまくまねできず、股関節のストレッチは、「そんなに硬いの」と中止に。モテ声ゲットに、早くも暗雲か…。

 姿勢を良くする運動も。足を前にそろえて床に座り、尻で歩くように前後に移動。尻の下にある座骨を意識した。「椅子に座るときも、背筋を伸ばして座骨を立てて」と林さん。

 ひと通り体を動かし、さあ声出しと思いきや、次は呼吸法。おなかに空気を入れる「丹田(たんでん)式呼吸」を習った。「普通の人は、胸で呼吸して声を出している。おなかで呼吸すれば、深い声になる」

へそ下「丹田」意識し呼吸

 丹田はへそと恥骨のちょうど中間にあり、へそから指4本分下がったあたり。ここを意識して鍛えることで、「体の中心をしっかりと持てる」。良い運動選手も、丹田の強さが体のバランスや安定した動作につながっているという。

丹田を意識して呼吸

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 「日下部さんは相手の言ったことにすぐフワッと反応して答えちゃうでしょ。丹田を鍛えれば、相手の言葉をしっかり受け止められます」。クセまで見抜かれるとは。丹田恐るべし。

 いざ練習。あおむけに寝て、鼻から息を吸って下腹部に入れる。そして丹田を意識しつつ、口から息を吐く。次は逆に、息を吸いながら丹田をへこませ、吐きながらふくらませる。

 座った状態でも繰り返し、続いて「あー」と声を出しながら息を吐いてみる。少し変わったような気もするが、林さんの深い「あー」には程遠い。

「ハト鳴き」で深イイ声が!

 やっぱり難しいや、とへこんだが「首が長いし、良い声を出せる素質はありますよ」と林さん。練習法も教えてくれた。喉仏を上下させる「喉頭(こうとう)懸垂」に、口を閉じて胸を響かせる意識で「ウッウッ」と音を出す「ハト鳴き」。

(上)林さんにのどを押さえてもらいながら発声練習(下)体操で全身をほぐす=いずれも金沢市で

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 ハト鳴きをした後、林さんに続いて声を出してみた。と、「はい」…! いつもと全然違う、深い声が出た。音が胸に反響する感じも。びっくりしていると、「ね、分かったでしょ」と林さんが笑う。

 後日、同僚の女性記者に聞いてもらった。体をほぐし、丹田を意識。ハト鳴きをしてから、「はい、日下部です」。あれ、レッスンのときみたいにうまく出ない。相手の反応も、「…あはは」と微妙。「日下部君の声、もともとそんなに悪くないよ」となぐさめてくれたが、なんか悔しい。リベンジに向けてこの原稿、丹田式呼吸しながら書いてます。

      ◇ ◇

 林さんは「研声舎(けんせいしゃ)」の代表として、中学校や高校でワークショップを開くなど、俳優や一般の人たちに声や言葉のレッスンをしている。ホームページは「研声舎」で検索。

「好き?」は左耳に

京大霊長類研究所 中村教授“耳寄り”助言

 モテ声を科学的に裏付けてもらおうと、脳や聴覚の仕組みに詳しい京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の中村克樹教授(認知神経科学)に聞いた。

 「低音が好きな人も高音が好きな人もいるでしょ。こんな声がもてる、もてないというのは責任取れませんよ」とぴしゃり。がーん。「不協和音は新生児のころから不快と認識しますが、人間の話す言葉は不協和音とは違うし」と中村教授。

 ただ、脳の働きから貴重なアドバイスをくれた。一般に、右脳は左半身をコントロールし、感情を処理。左脳は右半身で、言葉や論理を担うとされる。耳と脳はそこまで厳密に対応してはいないものの、「感情を伝えるなら、左の耳に語った方がいいかも。逆に、パーティーなど雑音の多い所で内容ある話をしたいなら、右耳」。諸君、「好きだよ」は左耳にささやこう!

 担当・日下部弘太 ※次回は17日付Human Recipe。昨年のロンドン五輪でも活躍した星稜高校出身のプロサッカー選手、鈴木大輔さんに迫ります。

 

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