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popress【Interactive】若い読者モニターの声を受けたニュース解説
 

バク・トゥ・ザ・ティーチャー 家計編 人生の「3大出費」備えを

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 先行きの不透明な時代、大切なお金の運用方法を若者と一緒に考えようと、前回(5月14日朝刊)から始まった「バク・トゥ・ザ・ティーチャー」家計編。家庭を築き始めた人、これから築きたいという人ならば、子どもの教育費といった将来の出費は気になるところ。同じように関心を持つ一人の若者に、ページのキャラクター・ばくが先生となり、答える。

小松市、ユウタさん(仮名)/年齢:26歳/職業:理学療法士/趣味:ゴルフ、バスケットボール/一言:新聞は運動面に時々目を通すくらい。なかなか読む時間がない。

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ばく先生:今回は石川県小松市の理学療法士、ユウタさんの家計に関する疑問に答えます。心配事はある?

ユウタ:僕は結婚していて、今は妻と2人暮らしだけど、8月から両親と同居するため県内に家を新築中。子どもは3人ほしくて、12月には1人目が生まれます。妻は来月いったん仕事を辞める予定で、しばらく家計は厳しくなりそうです。

甘くないお金

ユウタ:なるほど。

 これから先、どれだけのお金が必要となるのかわからず不安だけど、まあ何とかなりますかね。

ばく先生:ふふん、このグラフを見た後でもそんな余裕でいられるかな。

ユウタ:え…。

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ばく先生:これは、ユウタの年齢に応じた出費額と、毎年の収入の差を予想して描き出したもの。棒グラフは年間の支出額で、折れ線グラフは収入の見込みを示している。

 つまり、棒が折れ線を突き破っている年は、貯蓄を崩さなくてはならない。

ユウタ:けっこうそういう年が多いですね。6年ごとに車を買い替えるというのが原因かな。

ばく先生:それだけじゃないんだな。持ち出しを多くしているのは教育、住居、老後の「人生における3大出費」だ。

教育費の負担

ばく先生:まず、教育費。表1、2を見てほしい。義務教育のうちは私立に通わない限り、そこまで大きな負担にならないが、大学で一気にふくらむ。45〜50歳ごろのひときわ高い山に注目してほしい。これは、子どもたちの大学進学・在学が重なっている時期なんだ。

ユウタ:そういうことか。

ローンと老後

ばく先生:次に住居費だけれど、マイホームを購入する場合は注意が必要。多くの金融機関では、ローンの最長返済期間を35年に設定している。だが、毎月一定の収入が得られる定年までに完済するのが理想。購入時には、まとまった頭金もいる。

 仮に35歳で2500万円の新居を30年ローンで購入した場合グラフのように頭金を500万円支払うことになる。

 そして、忘れてはならないのが老後。夫婦2人の老後の生活費は平均で年間約290万円(総務省「家計調査」)必要になる。しかし国民年金は年平均で現状1人約70万円しか受給できず、会社員が加入する厚生年金でも、平均すると1人約190万円しか受け取れず、赤字になる可能性が高い。

無駄遣い禁物

ばく先生:いざというときに金が足りず、家族を路頭に迷わせないためには、どうすべきか。グラフでいえば、折れ線(収入)が棒(支出)を上回る時期に油断せず、しっかりと先のことを考えることが必要だ。

ユウタ:無駄遣いは禁物というわけですね。よく分かりました。

  担当・奥野斐

コール&レスポンス

回答者:ファイナンシャルプランナー 山下慎一さん

子どもの人数、年齢差で家計の負担は?

【ユウタ】 僕たち夫婦は、子どもを2歳差で3人ほしいと思っています。必要な教育費は、子どもの人数によってどのくらい違うのですか。

【回答】 教育費は、基本的に人数×1000万円程度を見積もるとよい。ただし、表1、2のとおり、1人当たりの必要額は公立か私立かによって大きく異なる。

 ちなみに、子どもの人数が多いことで経済負担が軽減されることも。保育所や私立校の場合、同時期にきょうだいで在籍していると、保育費や授業料を2人目以降割引する制度を設けているところもある。

【ユウタ】 子どもの年齢差が3歳あると、高校、大学受験の年が重なるので出費がかさみ、大変だと聞きます。2歳差と3歳差では、一時の経済負担が大きいのはどちらでしょうか。

【回答】 進学のため、まとまったお金を同時期に用意しなくてはならないのは、家計的にもきついこと。確かに、3歳差では受験期が重なり、入学金や引っ越し費用など多額の出費を迫られる可能性が高い。

 だが、金額で考えると、子どもが大学に進学した場合の毎月の仕送りや学費援助の方が実は負担が重い。だから、2歳差の方が仕送りなどが重なる期間が長くなりやすく、家計を圧迫しかねない。

【出典】 文部科学省

表1:平成20年度「子どもの学習費調査」

表2:平成21年度「私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」「国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査」

【取材協力】 日本FP(ファイナンシャル・プランナーズ)協会石川支部 山下慎一さん

 

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