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popress【Human Recipe】あの人はどうやって「今」にたどり着いたか
 

カワイイつくってます 女性作家5人組ユニット 図工女子

 ポップな刺しゅうのズックに、お菓子をデザインした雑貨やアクセサリー…。富山の女性作家で結成された5人組ユニット「図工女子」の作品が、若い女性を中心に人気を広げつつある。近ごろの「女子」ブームに乗り、今年2月には東京・渋谷でも企画展を開催。じわじわと知名度を上げる彼女たちに、ものづくりの魅力を語ってもらった。

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−いつから活動を?

大舘佳奈(佳奈) 2010年夏に富山県高岡市で開いたグループ展「それゆけ、図工女子!」が最初だよね。みんな普段は大学や仕事、作家活動があって、その中で作品を仕上げている。これまでに高岡の芸文ギャラリーで2回と、渋谷のパルコで企画展を開いたよね。

でこりん 渋谷では、毎日会場に足を運んでくれた子もいて、うれしかったね。富山からわざわざ来てくれた子も。一人一人の作品以上に、図工女子の世界観が好きな子が集まってくれた。

佳奈 私たちの作品って、ナチュラルとかオーガニックとは正反対の、派手でキラキラした世界。

キシダチカ(チカ) このうるさい感じが嫌だという人もいると思うけどね(笑)

でこりん メンバーはみんな仲良くて、一緒に遊びにも行く。作家同士だけどライバルじゃないし、上下関係もない。リーダーもいない。居心地のいい関係が私たちの特徴かもしれないね。

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−作品に込める思いは。

でこりん 絵を描くのが好きで、作品を見てくれた人に元気になってもらいたいな。非日常的な「異世界観」を大事にしていて、今日持ってきた絵は、花畑の中を新郎新婦が象に乗って教会まで行くところ。こんな世界があったらいいなって。

チカ 私も絵を描くのが好き。漫画家になりたかったんだけど、人に身に着けてもらえる物を作りたくて、少女漫画に出てくるような女の子がモチーフのブローチを作った。「キモメルヘン」っていう、気持ち悪くてメルヘンな女の子の人形。野球部の男の子が好きすぎて、視界に入った瞬間、興奮して号泣してる設定なんだ。

佳奈 顔がチカちゃんそっくり!

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チカ え〜、意識してないよ(笑)

佳奈 身に着けてもらえるものを作りたいというのは、私も一緒。用途があるだけで、物の存在理由ってあると思う。ズックは、自分が欲しい靴が売ってなくて、市販のズックを染めて刺しゅうしたのが始まり。

楢原万葉(万葉) 私は革工芸をやってる祖母に習って小物を作り始めた。動物や人の顔が好きだから、ペンケースなどの革小物は顔のデザインが多いの。

でこりん メンバーで一番忙しいのはリンちゃん。ネイリストと作家の二足のわらじだもんね。

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リンクレル(リン) うん、いつも手を動かしている。でも、作品を作るのは楽しいし、好き。粘土を材料にクッキーの形をした雑貨とか、自分がかわいいと思うものを作っていきたいな。

−ものづくりの魅力って?

佳奈 欲しいものを作れるところかな。

万葉 手を動かすのって楽しいよね。頭で考えるより思いがけないものが生まれる。

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でこりん 私は絵を描くのが歯を磨くのと同じ感覚。日常の一こまだけど何かを作る時ってワクワクする。

リン そうだね。もはや何か作ってないと落ち着かない。

チカ 私にとっては自己表現の手段。作品をいいねと言われると、肯定してもらったように思えるから。

佳奈 みんな、ものづくりが好きなんだよね。一つとして同じものはできないし、その過程が楽しい。私たちがワクワクしながら作っている、その空気感が作品を見てくれる人にも伝わるんじゃないかな。

全員 そうだね!

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派手な作品 際だつ個性

「生みの親」が語る魅力

富大芸術文化学部コーディネーター 羽田純さん(28)

 2年前、高岡市にある芸文ギャラリーの店長だった僕が企画しました。ギャラリーは、若い作家の作品発表や街のにぎわい創出のため、富山大芸術文化学部と行政、民間企業が共同で運営する場所。ここから発信できる作家を育てたいと思ったのがきっかけです。

 現在のメンバーは、芸術文化学部の学生や卒業生、富山出身の作家ら5人。公募で加わった学生の2人以外は、僕が声を掛けて集めたんです。いかにも女の子が好きそうなキュートさがあって、同世代の10代、20代に受けそうな派手な作品を作る作家たちです。

 女性作家はたくさんいて、正直、一人ではかわいらしさや上手さが目立たない。集めて「女子」と名付けることで、分かりやすくキャラクター付けできたと思います。

 図工って名前は、やぼったさが良くて。当時は「○○女子」がこれほどはやるとは思わなかったんですが、おかげでブームに乗り企画展や取材の話も来ました。生みの親としては、これから彼女たちの実力が試されると思っています。

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 次回企画展「図工女子概論」は7月14〜29日、芸文ギャラリー(富山県高岡市御旅屋町90の1)で開催。

 最終日の29日はトークショー(要予約)もある。

 電話 0766−25−6078 水曜定休

 担当・奥野斐 ※次回は30日付Spot&Place。能登島のダイビングスポットを紹介します。

 

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