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瞑想 自分と、出会う。

縁側で座って瞑想する岩井伸太郎さん=いずれも石川県加賀市の蘇梁館で

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 金沢市の学生さんから「北陸で瞑想(めいそう)を普及させている男がいる」と聞きました。その男の名は、石川県小松市の岩井伸太郎さん(24)。学生時代にネパールで瞑想と出合い、3月に教室を立ち上げました。さまざまな情報があふれる時代だからこそ、静かに目を閉じて、心の落ち着く時間を取ってもらいたい。蓮野編集長も瞑想を体験し、仕事や勉強の合間でもできる方法を教えてもらいました。 (編集長・蓮野亜耶)

ネパール 10日で100時間修行 「目の前の人 幸せにしたい」

講師・岩井さんの思い

 きっかけは、ネパールで迎えた22歳の誕生日だった。富山大を休学して世界一周の真っただ中だった岩井さんは、同時期に世界中を旅していた男性のブログで10日間、瞑想だけをして過ごす教室があると知った。「いつもと違った誕生日にしたい。誕生日を祝わずに、瞑想しているなんておもしろいよな」と現地の教室に飛び込んだ。

 誰ともしゃべらず、電子機器にも触れず、一日10時間を瞑想に費やす10日間。初めの3日は鼻から息を吸って、鼻の内側を空気が通っていく感覚に意識を向けて呼吸法を身に付けた。

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 「おなかすいたな」「足が、背中が痛い」。4日目までは肉体的苦痛ばかり感じた。頭のてっぺんから足の先まで、いま体にどんなことが起きているのかを観察して、客観的に自身を眺められるよう訓練していく。そのうち、呼吸も自然にできるように。

 瞑想中、自分の住む街の上空、さらに高度を上げて宇宙から自分を見るようにイメージを膨らませていく。空から見る自分の姿は小さくて、ちっぽけだった。「地球レベルで考えたら、自分が失敗したところで世界はなにも変わらない」。なんだって挑戦できるんだと思えるようになった。

 10日間を振り返ると、「人は、幸せになりたいあまり、情報を詰め込みすぎている」と実感。あふれる情報の中で判断に迷い、考えがまとまらずイライラしているように感じた。

 21カ国を巡り、昨年2月に帰国。就職活動を進めて書店や人材育成会社などから内定をもらうが、自分がいきいきと働くイメージが持てなかった。目を閉じて呼吸を整えて自分が本当にやりたいことを考えていく。思い浮かんだのは瞑想を通じて目の前の人を幸せにしたいという思いだった。

 大学を卒業した3月、教室「五感のための瞑想noticeぜろ」を立ち上げた。瞑想なんていうと、怪しい宗教扱いされるのではないかと心配する友人もいた。岩井さんが引かれたのは、宗教性を取り除いたもの。

 現代人は忙しい。頭や心の中は、渋谷のスクランブル交差点のようにやらなければならないこと、心配ごとなどで入り乱れている。瞑想をすることで、考えることを一端やめる。そうすることで、今の自分を客観的に見ることができるようになるはず。

 「もっと心穏やかに、喜びや悲しみを素直に感じられる生き方のお手伝いをしたい」

瞑想中も近くで動く掃除機の音にも集中して

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編集長が体験、すると

言葉がぶつかる感覚

 美しい庭を前にあぐらをかいて、岩井さんの言葉に従ってゆっくりと鼻から吸って、鼻から吐く。まずは呼吸を整えていきました。

 掃除機の音や道路を走る車の音、鳥の鳴き声。瞑想中、いろんな音が聞こえてきます。今回は、掃除機の音に集中しました。

歩いて行う瞑想を蓮野編集長(左)と一緒に実践する岩井伸太郎さん

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 目を閉じていると仕事、プライベートのことなど雑念が浮かんできますが、深く考え込まずにすっと音に意識を向けました。「こんなことにとらわれているのかな」と自分を俯瞰(ふかん)して見ることができて悩みや関心ごとに気付いた気がします。最後に不思議な体験をしました。岩井さんが掛けてくれた言葉が体にぶつかってくるような感覚がありました。

 一点に意識を集中させて考えることをストップする。それは客観的に今の自分と向き合うことになるんだなと思いました。

 そのほかに、歩きながら呼吸を整える瞑想も体験。足の裏が畳に触れていることを意識して、鼻で息を吸いながら、かかとから足を上げて、吐くと同時にかかとから足を付ける。これを繰り返していくと、気持ちが落ち着きます。

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 瞑想を体験してみたい人は岩井さん=090(8265)7215=へ。料金は1回2000円から。場所は小松市、加賀市を中心に教室を開いていますが、都合に合わせて出張もします。

 

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