トップ > 北陸中日新聞から > 北陸発 > 記事

ここから本文

北陸発

富山市議長が辞意 政活費事件「議会機能しない」

記者会見で頭を下げる村上和久議長=31日、富山市役所で(酒井翔平撮影)

写真

 政務活動費約六十九万円をだまし取ったとして詐欺などの容疑で書類送検された富山市議会の村上和久議長(57)=自民=は三十一日、議長を辞任する意向を表明した。富山市役所で記者会見し「私が議長では議会がまとまらない」と述べた。議員辞職は否定した。

 村上氏は一月三十日の会見で、印刷業者から受け取った白紙領収書に業者の許可を得て印刷代金などを記入したことを認めたが「架空請求ではない」として、議長を続ける考えを示していた。

 三十一日の会見では、容疑事実を改めて否定した上で「他の議員や周囲の声を察して判断した。疑念を持たれたままでは議会が機能しない」と説明した。

 村上氏は県警の警察官を一年間務め、一九九五年の市議選で初当選。二〇一六年に相次いだ市議会の政活費不正を受け、再発防止に取り組む市議会の検討会で座長を務めるなど、改革を主導した。一七年に議長に就任した。

 富山県警は三十日、元市議五人や事務員二人とともに書類送検した。

続投一転、潔白訴え

 「議会をまとめることが難しい。市民の代表の議員をまとめることができないことに尽きる」−。政務活動費を不正にだまし取ったとして書類送検された富山市議会の村上和久議長。三十一日昼までは議長の辞任を否定していたが突如、翻意して夜に辞める決断を明らかにした。会見では議会への不信を招いた責任には明言を避け、あくまで「議会がまとまらないのが第一」と繰り返した。

 書類送検された三十日にも「疑いをもたれたから辞めるのは選択しにくい」と語った村上議長。三十一日昼、市議会の野党六会派から議長の辞任を求める申し入れ書を受けた後にも、「直ちに(辞任すること)はない。検討も考えていない」と話していた。

 ところが一転して、この日夕、自民党会派の役員会で辞任を決意。午後四時半ごろ、会場の議長室に集まった役員と顔を合わせた際、村上議長は議長を続けることができないと表情を見て察したという。議長続投を支持する声はなかった。

 村上議長はあくまでも自身の決断とし、「会派に(判断を)委ねたのではなく、私の判断」と語気を強めた。二月一日に副議長に辞任願を提出する意向だ。

 書類送検には「容疑のような事実はない。不起訴を勝ち取る思い」と自身の潔白を変わらず訴えた。一方で具体的な根拠は示さず、不透明さは残ったままだ。

 政活費のチェック体制などを議論する検討会の座長を務め、議会改革の先頭に立ってきた立場。今後も一議員として改革に取り組むとした。

 しかし、会見を傍聴した野党議員に対して「協力いただき、改革にまい進してほしい」と呼び掛けたが、「真実が明らかになるまでできない」と拒まれる一幕もあった。

 野党議員からは「市議会に対する不信が高まっていたので辞任の決断は良かった」との声が上がる一方、「何を根拠に潔白と言っているのか。議長を辞めたからといって説明責任がなくなるわけではない」「白黒付くまで普通の感覚として信じられない」といった厳しい意見もあった。 (山中正義、酒井翔平)

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索