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福島原発事故 終わってない 富山の団体視察「放射線の怖さ 今も」

東京電力福島第一原発を視察した(右から)小林仁代表、越中家漫欽丹さん、大和田新さん=福島県大熊町で(大和田さん提供)

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むき出しの鉄骨、汚染水タンク

 東日本大震災の被災地で支援活動を続ける富山市のボランティア団体「ふっこうのおと」が先月末、廃炉作業が進む東京電力福島第一原発を視察した。今も被災地に通い続けるメンバーは「原発事故が全然収まっていないことを日本の人たちに認識してほしい」と訴える。(柘原由紀)

 先月二十八日の視察に参加したのは、小林仁代表(48)とメンバーでアマチュア落語家の越中家漫欽丹(まんきんたん)さん(82)。交流がある元ラジオ福島アナウンサーの大和田新さんとともに、東電社員の説明を聞きながら約五時間現場を見て回った。

 水素爆発で上部が吹き飛んで鉄骨がむき出しになった原子炉建屋や、汚染水が入った膨大な量のタンク、廃炉作業に従事する一日四千〜五千人の作業員の姿−。震災から七年以上がたっても、全く収束が見通せない現場が目に焼き付いた。

 初めて視察した漫欽丹さんは「放射線は見えないし、においもない。津波の後そのままで、信じられないくらい怖い気持ちになった」と振り返る。

 被災地を思うメンバーの気持ちは変わらない。

 震災直後から支援を続け、今年は福島県浪江町や宮城県南三陸町を八回訪れた。復興が進む南三陸とは正反対に、原発事故の影響で浪江町の駅前から人が消えているのを目の当たりにした。漫欽丹さんは「事実として知っていたけど、行ってみたらすごくショックだった」。故郷を失った福島の人々に心を寄せ、「今でも待っててくれる人がいるから」と定期的に落語会を開く。

 小林代表は被災地の現在をメディアだけでなく、市民が発信することに意味があると感じている。「今の現状をみんなに伝えるべきで、原発に賛成か反対かは言わない。普通の人が伝えるのが大切」と話す。

 

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