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規制区間未公表に困惑 警報級大雪時 チェーン義務化

 今冬から警報レベルの大雪が降る場合、高速道路や国道の一部区間でタイヤチェーン装着が義務化される。今年一、二月の記録的な大雪による国道8号、北陸自動車道での立ち往生、通行止めを踏まえ、国が十一月に示した新たな規制だ。しかし、その後は具体的な区間などが公表されないまま。今週末に雪が予報される中、国や警察に情報提供を求める声が上がっている。

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週末は雪、「情報を」

 新たな規制は、タイヤチェーン装着と「予防的通行規制」の導入がセット。このうちチェーン装着は、乗用車やトラックなど車種を問わず全車両が対象で、冬用のスタッドレスタイヤ使用車にも義務付けられる。

 未装着では通行を禁じる標識や着脱場などの準備ができた場所から、国土交通省と警察庁が装着義務化の区間を順次、指定する。運用は気象庁の警報を踏まえ、積雪状況を見ながら判断する。

 予防的通行規制は、降雪が強くなった場合、通行を止め、集中的に除雪するための対策。対象区間では、除雪状況をみながらチェーン装着をしている車に限り通行を認める。通行止めの前後にチェーン装着を求めることで、立ち往生を減らす。

 国交省はこれらの概要を十一月十五日に発表した。しかし、ドライバーが最も関心を寄せる、チェーン義務化の具体的な対象区間は現在も未公表のまま。ドライバーには、新しい規制の概要も広く周知されていないのが現状だ。

 国交省道路防災対策室の担当者は、本紙の取材に「国交省の各出先事務所と各県警が区間の指定に向けて調整をしている。そう遠くないうちに規制の区間が決まる。決まったらきちんとお知らせしたい」と話す。

 チェーン装着の義務化区間は、国道8号、北陸自動車道など、これまで立ち往生が起きた場所や急坂が想定される。今冬に二十区間程度を決め、来年度以降も追加する。区間では除雪車を増やし、従来の三分の一から三分の二の時間での作業完了を目指す。チェーン規制の違反者には道路法に基づき六カ月以下の懲役または三十万円以下の罰金を科す。

チェーンの着脱講習を受ける人ら=金沢市のイエローハット金沢東店で(西浦幸秀撮影)

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なおさら渋滞するかも 問い合わせ答えられず

各県民、用品店準備手探り

 国道8号そばの石川県加賀市曽宇町で居酒屋を営む水上栄美子さん(59)は二月の豪雪で一週間以上休業した。「チェーンを付けても前回の大雪のようになったら車は走れない。装着するのに場所も必要だし、なおさら渋滞するのでは」と心配する。

 「小松市女性ドライバーの会」の前川弘子会長(71)は「力の弱い女性は、自分でチェーンを付けられない」と困惑する。国道8号で一時間半の渋滞に巻き込まれた経験を踏まえ「大雪が降れば、チェーンは必要かも。義務化されれば、会で付け方を教える講習会を開くことも考えたい」と話す。

 今月二日にチェーンの着用方法を教える講習会を開いたのは金沢市の自動車用品販売「イエローハット金沢東店」。参加した金沢市の会社員西宮大輔さん(42)は「いきなりチェーンを付けろと言われても困る。うちの会社にも知らない人がいる。一般の人にも分かるように説明してほしい」と訴える。

 夘尾(うお)浩司副店長(40)は「お客さまからいろいろ聞かれるが、答えようがない。戸惑っている」。チェーンに関する店への問い合わせは例年の三倍以上になった。ひとまずは在庫も三倍に増やし、区間決定に備えている。

 今年1、2月の記録的な大雪による渋滞・通行止め 石川、福井両県境の国道8号の27キロが66時間にわたって通行止めになり、約1500台の車が立ち往生。車列は最長で約46キロにもなった。並走する北陸自動車道が富山、石川、福井の3県にまたがって通行止めになり、タイヤにチェーンを付けていないトラックが国道に流れたことなどが要因とみられる。

 

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