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砂丘周辺 特に注意 液状化 北陸では

国交省北陸地方整備局のマップを基に作製

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 家は傾き、道路は陥没した。北海道の地震では「液状化」による大きな被害が目立つ。金沢大の宮島昌克教授(地震工学)は、北陸でも同様の液状化が起こる可能性を指摘し「自宅が被害を受け、生活苦が押し寄せてくる災害であり、もっと警戒が必要だ」と強調する。(田嶋豊)

宮島昌克教授

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 液状化は干拓地、海岸、河川の埋め立て地、河川の氾濫平野、水田などを埋め立てて造成した宅地などで生じやすいとされる。宮島氏は日本海側の地域特性として、沿岸部に広がる砂丘地帯を挙げ「砂丘の砂が冬の季節風に運ばれて内陸部に堆積するため、液状化が生じやすい」と指摘する。一九六四年の新潟地震、八三年の日本海中部地震などで砂地盤での液状化による被害が大きくなった。

 金沢市が二〇一三年に公表した液状化危険度予測図でも内灘砂丘に近い沿岸部の広範囲で液状化の可能性が高いと想定されている。

 大規模な公共工事では地盤改良がされるが、宮島氏は「住宅地向けの簡易で安価な対策がない」と危惧し、施工法の技術開発や公的支援の重要性を訴える。住民にも「地面は丈夫という先入観を捨て、災害リスクを把握しておくべきだ」と話す。

 一方、道路はどうか。石川県の場合、現在整備中の金沢外環状道路海側幹線では地盤改良工事も実施。ただ、すべての県道、市・町道で行われるわけではない。県の担当者は「コストもかかる。地盤や重要度などを見極めながら対策を進めている」と話す。緊急輸送道路は確保できるのか、再点検も求められている。

液状化とみられる現象で土砂に覆われた道路=6日、札幌市清田区里塚で

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 宮島氏は八日、液状化などの調査のため、札幌市などに入った。震源地の胆振(いぶり)地方も訪れる予定。

 国土交通省北陸地方整備局と地盤工学会北陸支部は2013年7月、地形や地盤情報、過去の液状化状況から評価した「液状化しやすさマップ」(石川県版、富山県版)をまとめ、インターネットで公表している。石川県内を8地域に分け、液状化の危険度を記している。「液状化しやすさマップ」で検索。

 液状化現象 水分と砂が多い地盤が地震によって大きく揺さぶられると、地下水と砂が混じり合い、液体と化して地表に噴き出す現象。砂地盤のほか、砂がふんわりとたまっていて締め固まっていなかったり、緩い砂の層が地下水に満たされていたりすると、液状化しやすいとされる。地滑りは一度発生するとしばらくは安定すると言われるが、液状化は再度発生する。1993年の能登半島沖地震で液状化した石川県珠洲市の鵜飼漁港では、2007年の能登半島地震で再び液状化が確認された。

 

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