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「犬猫助けたい」 車いす自作35台 婦中の松本さん 材料費のみ、依頼受ける

車いすに乗ったジュピターと松本好史さん=富山市婦中町分田で

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 本紙読者の松本好史さん(65)=富山市婦中町分田=は、けがや病気で歩けなくなった犬や猫のために車いすを手作りしている。自身も大病を患って手術を受けたが活動を継続。五年間で三十五台を全国の犬、猫に届けた。「犬や猫を助けたい気持ちは変わらない」と意欲を燃やしている。(酒井翔平)

 二〇一三年一月、愛犬のトイプードル「ジュピター」が椎間板ヘルニアを発症。前脚を上げて、跳びはねて着地する際の衝撃が原因だった。妻の隆子さん(68)は「触ろうとすると、かもうとした。本当に痛かったんだと思う」と振り返る。

 完治が難しいため、犬や猫向けの市販車いすの購入を考えたが、二十万円近くした。「それならば自分で作ろう」と決意。大阪府の製造業者の指導を受けて試行錯誤し、半年後に完成させた。最初は怖がっていたジュピターも車いすに慣れると、歩き始め、七歳の現在は元気に散歩している。

 図面作りから組み立てまで一人で作業する。部品のほとんどは、ホームセンターで販売しているいすや水道管などを解体して利用。静電気が起こらないようにアルミパイプを使うなどの工夫も凝らした。費用は二万五千円程度の材料費のみで依頼を受けている。

 新聞やテレビで活動が報じられると、全国から依頼が相次いだ。土日を返上して作業するため「休む暇がなかった」と苦笑する。だが、車いすに乗って歩く犬の写真や「しっかり乗ってくれます」という感謝の手紙が届くと、自然とやる気がわき上がった。「歩けるようになった姿を見られるのはうれしいし、やりがい」

 忙しい日が続いた影響か、昨年は脊椎を痛め、今年五月には腹部動脈瘤(りゅう)の手術を受けた。それでも動物や飼い主を助けたい気持ちは変わらない。

 会社を退職したことを機に、九月中旬に出身地の関西地方に引っ越す。「無理は利かなくなったが、依頼があれば続けていきたい」。問い合わせや注文は、隆子さん=電090(2045)0674=へ。

 

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