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収穫前に… 落胆 台風21号 富山県内、特産果物も打撃

落果し、拾い集められたラ・フランスの実=5日、富山県立山町四谷尾で

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 四日に富山県内に接近した台風21号による強風の影響で、特産の果物が大きな打撃を受け、住宅は破損した。二十五年ぶりの「非常に強い台風」は県内にも大きな爪痕を残した。(柘原由紀、松本芳孝、小寺香菜子)

 特産の西洋ナシ「ラ・フランス」を生産する立山町四谷尾の農事組合法人「四谷尾」では、先月下旬の台風20号で八十五本の木から七割の実が落果。さらに21号で、残った実の半分も落ちた。五日、落ちた実に付けた袋を取る作業をした。

 例年は十月初旬ごろが収穫期。落ちた実はまだ糖度が低く、加工品にも使えない。代表理事の薄田雅寛さん(66)は「立て続けに二回も来るとは。もうちょっと助かってほしかった。こればっかりはどうしようもない」と肩を落とした。

 呉羽地域特産の呉羽梨も落果した。百九十本の木を栽培する富山市花木の「呉羽梨はやしさん」では、これから旬を迎える豊水、新興がそれぞれ一割ほど落果。実がすれて、傷ついたものもある。主力品種の幸水の出荷は終えて痛手は小さかったが、林伊希子さん(39)は「一年かけてせっかく作ったものが落ちてしまった」と悔やむ。

多くの落果が見られたリンゴ園=5日、富山県魚津市六郎丸で

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 魚津市では加積りんごなどが落果する被害が出た。JAうおづによると、二〜三割の落果があったほか、傷などで劣化した果実が一、二割程度見られた。同市友道の中島果樹園では主力の「フジ」などが四分の一程度落ちたという。中島義治さん(36)は「こんなに落ちたのは初めて。対策を考えないと」と嘆いた。一方、同市長引野の佐々木りんご園の佐々木昌宏さん(55)は「二割程度の落果はあったが、強風が吹いた時間が短かったことが不幸中の幸い」と話した。

 最大瞬間風速が観測史上最大の三五・四メートルを記録した氷見市では四日午後六時半ごろ、同市加納の建設会社のトタン屋根が強風で飛び散り、近くの住宅三軒を破損。五日は住民が後片付けに追われた。

 建設会社から約二百メートル北東の坂耕一さん(62)方では、住宅の塀や屋根が被害にあった。「風が強くなり、ドーンという音がして、雨漏りが始まった。生まれも育ちも加納だが、初めてのこと」と驚いていた。坂さんの向かいの左尾賢一さん(65)宅は屋根を上からたたきつけられた。「二階の窓ガラスもぶち破り、瓦が飛び散って横に止めていた車も破損した」とショックを受けた様子だった。

 

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