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クルーズ客 富山敬遠? 県内寄港数 増加も… 

立山連峰を背景に伏木港へ入港する飛鳥2の巨大な船体=23日、富山県高岡市で(中島健二撮影)

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 クルーズ船の寄港誘致に各地の港湾が躍起となっている。アジアなどからの大型客船が続々訪日する一方、国内旅行でも人気が上昇している。富山県内でも今年は前年を三本上回る計八本が寄港する計画。ただ、北陸では、金沢港が二年前から急激に実績を伸ばしており、北朝鮮ミサイル発射の影響で大幅減となった今年も四十数本と、比較にならない多さ。富山で拡大の可能性はあるのか?

観光地アクセスに課題

 国内最大の大型客船が今月二十三日、高岡市の伏木港に入港した。郵船クルーズの「飛鳥2」は五〇、一四二トン。巨大な白い船体が立山連峰を背景にゆっくりと入港する姿は壮観だ。

 前日に函館港を出港。台風の影響で当初予定の二泊三日を一泊二日に短縮した船旅となったが、約六百六十人の乗船客は満足そうな表情で下船してきた。

 北海道観光の帰りに利用した県内客より北海道や東海、九州など県外客が目立つ。さて、これから富山のどこを観光するのか? 

 県外客では、旅行会社がクルーズとセットで販売したツアー参加者も多く、国宝、瑞龍寺(高岡市)やおわら風の盆前夜祭(富山市八尾町)など組まれたルートの目的地へ向かった。が、個人利用の乗船客の答えに落胆した。

 高齢の夫婦は「これから(石川県七尾市の和倉温泉の)加賀屋へ行って泊まります」。東海地方の客は、これから金沢観光をして翌日帰宅する。すぐに北陸新幹線などで帰るという声も多く、富山県内を観光するという人に出会えなかった。

 今年、伏木港や富山新港(射水市)など富山県内に寄港予定の八本のうち外国船は一本。かたや金沢港は外国船が四十本近くに上る。何が違うのか?

 富山大・都市デザイン学部の堀田裕弘副学部長(都市交通)は、金沢の強みとして、港から距離も近く交通アクセスもいい場所に観光地が集中する位置関係を挙げるほか、観光客に優しい情報提示システムの存在も指摘。例えば「金沢駅ではどの観光地に行くにはどのバスに乗ればいいのかがすぐ分かる」というシステムになっている。

 一方で、富山県内で来秋に本格運用する路線バスの位置情報システムが大きな変化をもたらす可能性があるともみている。国内外の客が観光しやすい取り組みがポイントになりそうだ。

   ◇

 クルーズ船の県内での可能性は富山テレビ放送「プライムニュース BBTチャンネル8」(平日午後四時半から)の二十九日午後六時台「中島流!深掘りTOYAMA」で取り上げ、中日新聞北陸本社の中島健二編集委員が解説します。

 

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