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旧校舎に戦時ポスター 中能登で発見 国威発揚の品

廃校舎から見つかった戦時中のポスター=石川県中能登町で

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命令に背き保管?「珍しく貴重」

 石川県中能登町の旧越路小学校から、太平洋戦争中に国威発揚に使われていたポスター42枚が見つかった。保存状態は良く、専門家は「学校で戦時ポスターが見つかるのは珍しく、貴重な史料」と話している。(松村真一郎)

 同町教委の学芸員が昨年末から今年初めにかけ、二〇一五年春に閉校した同校舎内に残っていた資料を整理し、別の廃校舎に運んで保管していた。今月十九日に資料を確認したところ、戦前に使われていた教育掛け図や教科書とともに、ポスターの束を見つけた。

 ポスターは、米国への敵意を示した内容や貯蓄励行、航空機乗員養成所の募集など、当時の社会情勢をうかがい知ることができる内容。旧越路小の教材室で棚の奥にまとめて保管されていたという。数枚は破れているが、ほとんどは色あせずに残っていた。

 戦時の国内プロパガンダポスターに関する著書がある東京都青梅市立美術館の田島奈都子学芸員によると、国威発揚のポスターは戦時中に各学校に配布され、戦後に国が廃棄命令を出した。今回見つかったポスターは命令に背いて保管されていたとみられ、「当時の状況を語る視覚的史料として貴重」と話す。

 農業移民団として全国から中国東北部に送り込まれた少年たち「満蒙(まんもう)開拓青少年義勇軍」に関する県作製のポスターもある。金沢星稜大の本康宏史教授(日本近代史)は「石川県は、長野県などに次ぐ青少年義勇軍を出した主力県。当時の事情と合わせ、史料として価値がある」とみる。

 ポスターを発見した学芸員は「貴重な史料が残っていたことに驚いている。今後は展示することも検討したい」と話した。 

 

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