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北陸発

掲げ続ける 夢は金 ベンチプレス世界マスターズ制覇

家庭と両立 一般の部へ挑戦

白山 宮本さん

バーベルを握る宮本智子さん=4月27日、南アフリカ共和国で

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 ベンチプレスで世界を舞台に、石川県白山市小柳町の宮本智子さん(50)が活躍している。家庭と練習を両立させ、四十歳以上が対象の世界マスターズで金メダルに三回輝いた。四月には南アフリカ共和国で開かれた世界大会47キロ級の一般の部に初挑戦し、自己新記録の100キロをクリア。四位と表彰台は逃したが「金メダルが今後の目標」と意欲を見せる。(冨田章午)

 金沢市出身。一九九五年の結婚を機に白山市へ移り、二人の子宝に恵まれた。二〇〇四年から野々市市のスポーツクラブで筋力トレーニングを始めベンチプレスに出合った。練習した分、重いバーベルを持ち上げられることに魅力を感じ、練習に励むようになった。

宮本智子さん

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 二年後に金沢市民大会にオープン出場したが、35キロしか持ち上げられなかった。この悔しさをばねに、パート従業員として働いて子どもを育てる一方、週六回の練習に打ち込んだ。空手や水泳、マラソンといったスポーツ経験を生かしながら実力を伸ばし、〇七年の全国大会48キロ級で三位に入賞。一二年には世界マスターズの47キロ級に出場し、女性選手としては石川県内で初めて世界一に輝いた。一三、一四年も階級は違うが、金メダルをつかんだ。

 さらなる高みを目指そうと、今年四月に世界大会の一般の部に挑んだ。この部に出場する日本人選手のほとんどは強豪ジムに所属しており、個人で練習するのは宮本さんだけ。周囲になかなか溶け込めず孤独感を感じたという。

 「マスターズから一般への参加は大きな決断。自信を持って」。不安を和らげてくれたのは、セコンドを務めた男性選手が本番前にかけてくれた言葉だった。「不思議と落ち着いて競技に集中できた」といい、自己新記録を更新した。

 宮本さんは「今大会で精神力や実力の面でまだまだ未熟だったと分かった」と振り返る。「家族や指導者のおかげで競技を続けられてきた。一般の部で世界一になるという目標に向かって練習を重ね、諦めなければ夢はかなうと証明したい」と語る。

 ベンチプレス ベンチ台の上に横になった姿勢で、バーベルを胸につけて持ち上げる競技。選手は3回の試技ができ、持ち上げたバーベルの重さを競う。世界大会は毎年開かれ、1964年からパラリンピックの正式種目になった。

 

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