トップ > 北陸中日新聞から > 北陸発 > 記事

ここから本文

北陸発

左手ピアニストに光を 11月オーディション

舘野泉さん

写真

 「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」の実行委員会は十一日、左手のピアニストのためのオーディションを十一月十日に実施すると発表した。優秀者はソリストとして来年五月上旬にオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)と共演する。審査委員長は、左手のピアニストとして世界的に活躍する舘野泉さん(ヘルシンキ在住)が務める。(松岡等)

優秀者はOEKと共演

 実行委によると、左手のピアノに限るコンクールを大阪府箕面市が今年十一月から開くが、同じようにオーケストラの共演者を募るのは世界初。音楽祭の山田正幸チーフ・プロデューサーは「スポーツは障害者が活躍する舞台があるが、音楽にはその機会が少なく危機感もあった。左手のための曲が埋もれるのも惜しい」と意義を語った。

 ソリストが左手だけで演奏するピアノ協奏曲は、第一次世界大戦で右手を失ったオーストリア生まれのピアニストのパウル・ウィトゲンシュタインが、ラベルやプロコフィエフらに依頼した曲などが有名。舘野さんも二〇〇二年に脳出血でステージ上で倒れた後、二年後から左手だけで演奏活動を続け、作曲家の吉松隆さんが舘野さんのために作曲した協奏曲がある。

 オーディションの参加資格は、障害などで両手での演奏が困難になった十五歳以上の演奏家。課題曲と自由曲の演奏を、舘野さん、作曲家の一柳慧(いちやなぎとし)さん、末吉保雄さんが審査する。優秀者のほかの入賞者にも独演する機会を設ける。

 舘野さんは「左手のピアノは独立した表現世界を持つジャンル。障害者の不自由な演奏なんかでは決してない。金沢で門が開かれたことに感謝したい」とのコメントを寄せている。

 問い合わせは石川県立音楽堂内の音楽祭実行委事務局=電076(232)8111=へ。 

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索