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加賀さん遺稿 発見期待 「栄冠は君に輝く」作詞

加賀大介さん=石川県能美市提供

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根上野球場

タイムカプセルを命日の21日に発掘

 100回目の節目を迎える全国高校野球選手権大会を前に、大会歌「栄冠は君に輝く」を作詞した石川県能美市出身の加賀大介さん(1914〜73年)の命日の21日、遺稿が入っているとされるタイムカプセルが市根上野球場で掘り起こされる。25年前、加賀さんの没後20年を記念して住民が埋めたものだが、中身は分からない。四半世紀ぶりの貴重な発見はあるのか、関係者は期待を膨らませている。(吉野淳一)

 塩化ビニール製のカプセルが埋まっているのは球場にある大会歌の歌碑前。旧根上町の野球協会と文化協会が、加賀さんの遺稿や楽譜など五百点を入れたとされている。ただ市の担当者は「当時の参加者に話を聞いても何を入れたか覚えている人がいない」。加賀さんは生前、地元で短歌の会を主宰しており「作品が発見される可能性もあるが、腐食して残っていないかも」という。

 同市浜町に住む加賀さんの妻道子さん(93)も、カプセルを埋めた一人。「歌碑の資料や主人が書いた小説が入っているかもしれない。生前をしのぶものが見つかるとうれしい」と心待ちにする。市はカプセルの中身がきれいに残っていた場合、七月四〜三十日に市根上図書館で展示する。市役所本庁舎でも同期間、加賀さんを紹介するパネル展を開く。

 また市は二十一日、加賀さんに市教育文化特別賞を贈る。市の名前を広めた功績をたたえて贈る賞で、第一号の授与となる。道子さんは「大会歌がこんなに長く歌い継がれるとは思わなかったし、私もこんなに長生きするとは思わなかった。ありがたいこと」と感謝する。

 加賀さんは少年時代、甲子園を夢見る球児の一人だった。しかし十六歳の時に野球のけがで右足を切断。その後、文芸の道を志し、作詞家や小説家として生きた。「本当に野球が大好きだった」と道子さん。大会歌には白球を追い掛けた記憶や甲子園に寄せる憧れが詰まっている。歌はJR能美根上駅の発車メロディーとしても使われている。

 

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