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北陸発

見上げれば屋根雪 豪雪石川県内 倒壊や落雪警戒

吹雪のため、あたり一面が真っ白に染まった商店街=7日午前9時52分、金沢市竪町で(戸田泰雅撮影)

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 強烈な寒波は北陸地方に記録的な大雪を降らせる中、屋根雪をめぐる事故が各地で相次いでいる。石川県内では七日、落ちた屋根雪が民家の出入り口をふさいだり、住民に当たったりする被害も出た。専門家によると、雪の塊は一立方メートル当たりで重さ百キロ以上にも。屋根雪下ろしは「視界が良い時に」と呼び掛ける。

玄関ふさがれ通報相次ぐ

 金沢市消防局などによると、午後一時ごろ、同市小立野三の無職女性(69)方の二階建て民家の屋根から落ちた雪が玄関前をふさいだ。外へ出られなくなった女性が一一九番。消防隊員や近隣住民が雪かきをして助けた。女性は本紙の取材に「私は一人暮らしで手足が不自由。助けがなかったら…」と話す。同市大野町四の寺院「定光院」でも、屋根から落ちた雪で戸が開かなくなる事態に。七十代の女性住職が一時閉じ込められた。

 同市深谷町では午前十一時十分ごろ、二階建て民家の屋根の一部が雪の重みでつぶれた。また、能美市辰口町では男性(86)が自宅の屋根の雪をスコップで下ろしていたところ、つららのような塊が頭に当たり、けがをした。

雪の重みで屋根の一部が抜け落ちた住宅(左)=7日午後0時55分、金沢市深谷町で(西浦幸秀撮影)

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 雪氷防災研究センター(新潟県)によると、一立方メートル当たりの雪の重さは新雪は約百キロ。寒い状態で何日か経過すると百五十〜二百キロ程度になる。さらに、日数を経過し、解けた水を含み粒が大きい「ざらめ雪」になると、約二百〜四百キロと重みが増していく。

 センターの本吉弘岐主任研究員は、建物の構造や築年数によって耐えられる雪の重さは違うとした上で「家の軒先や小屋、カーポートなどは、重さに弱い。早めに雪下ろしをした方がよい」と指摘する。

 雪下ろしのタイミングについては、注意が必要だ。本吉主任研究員は「雨が降ったり、寒さが緩み雪が解けたりすると、滑りやすくなり危険」と話す。石川県危機対策課は「悪天候時は避け、二人以上で声を掛け合い作業をしてほしい」と呼び掛ける。(督あかり、伊藤隆平、田中美知生)

小松などで14人けが

 北陸地方の上空に強い寒気が流れ込んだ影響で、石川県内は七日も加賀地方を中心に大雪に見舞われた。金沢市の積雪量は同日午後九時に八七センチに達した。雪は八日も断続的に降る見込みで、金沢地方気象台は交通障害や路面、水道管の凍結などへの注意を呼びかけている。

 七日午後九時現在の積雪量は加賀菅谷で一九四センチ、白山河内で一九四センチ、七尾で四九センチ、珠洲で五〇センチ、輪島で三一センチ。最低気温は石川県内の十一の観測地点全てで氷点下だった。

 気象台によると、シベリアから南下した強い寒気が朝鮮半島北部の山脈にぶつかって分裂し、日本海上で再び合流した「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」の影響で石川、福井両県の付近で雪雲が発達した。

 JPCZは山陰方面へ動いたが、寒気の流入は八日まで続く。雪はいったん小康状態になり、同日昼から夕方ごろに再び降るとみられる。

 同日午後六時までの二十四時間の予想降雪量は多いところで加賀地方の平野部で一〇センチ、山間部で二五センチ、能登地方の平野部で一五センチ、山間部で二五センチ。

 県内では除雪や屋根の雪下ろしの際の事故が相次いでいる。県によると七日午後六時半までに、金沢市や小松市などで十四人が重軽傷を負った。

(山内晴信)

 

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