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県男女参画案 LGBT明記も 「誤用」当事者ら指摘

「症状でなく人指す言葉」

 富山県が五年に一度をめどに改訂している「県民男女共同参画計画案」に、今回初めて性的少数者を表すLGBTの言葉が盛り込まれた。しかし、表記は「LGBTなどで悩む児童生徒」と紹介されており、当事者からは「LGBTは人を指す言葉。使い方が間違っている。まるで自分たちが周囲を困らせているみたいだ」と疑問視する。(向川原悠吾)

 人権の尊重や男女平等などを目標に定める第四次計画で、今回は三月に策定される。県は二月十六日までパブリックコメントで意見を募っている。

 県によると、諮問会議などで専門家らの意見を聴き、LGBTを加えることを決めた。他県の計画も参考にしたという。

 しかし、当事者たちは、この表記が誤解を招くと指摘する。LGBTは人を表す単語だが、症状のように使われる誤用が目立つ。性的少数者が集まる富山市の民間団体の男性も「もう少し理解して使って」と訴える。パブリックコメントにも同様の指摘が寄せられている。

 性的少数者の人権に詳しい高岡法科大の谷口洋幸教授(ジェンダー法学)は、LGBTが加わることに「行政が『目を向けていかなければいけない』と感じたのは前進」と評価する。使い方には「言葉の意味をきちんと理解するべきだ。当事者にはただ取り扱われただけという印象を持ち、かえって信頼を落とす。案を練る段階で当事者らに表記を確認するなど、連携した方がいい」と指摘した。

 県少子化対策・県民活躍課の担当者は「不適切な表現があれば見直す」と話している。

 LGBT Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)Gay(ゲイ、男性同性愛者)Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)Transgender(トランスジェンダー、心と体の性の不一致に悩む人)の頭文字で、性的少数者の総称としてよく使われる。性欲を感じないアセクシュアルや恋愛感情を感じないアロマンチック、性自認が分からないクエスチョニングといった人もいる。

 

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