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映画代 途上国の分も 金沢のNPO上映会

「日本の市民とカンボジアの子どもをつなげたい」と語る金原竜生さん=金沢市で

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現地の子に「人生切り開く力を」

 金沢の町家で映画を見ると、途上国でも子どもが映画を見られる−。そんな試みを、カンボジアで「移動映画館」に取り組むNPO法人「ワールドシアタープロジェクト」北陸支部が十日に始める。代表の金原竜生(きんばらたつき)さん(29)=石川県かほく市=は「スクリーンを通じて人と人をつなげたい」と話す。(横井武昭)

 名付けて「金澤町家シネマ」。町家を改修した「金沢学生のまち市民交流館」(金沢市片町)で月に一度、映画を上映する。参加費は千円。そのうち百円をカンボジアの農村で、日本のアニメ映画を上映する資金に充てる。

 ワールドシアタープロジェクト(東京)は二〇一二年の設立で、カンボジアの四万人以上の子どもに映画を見せてきた。「映画は食べ物やワクチンのように、今すぐ必要なものではない。でも、人生を切り開く力を与えてくれる」と金原さん。現地では、映画の主人公に触発され、サッカー選手や音楽家になりたい、と夢を語る子もいるという。

 金沢大を卒業した縁もあり、メンバーだった金原さんが今年四月に北陸支部を新たに設立した。金澤町家シネマは支部独自の試みだ。金原さんが大学在学中、一回の食事代金のうち二十円を途上国の給食に寄付する全国的な運動「TABLE FOR TWO」に関わったことがヒントになったという。

 「スクリーンの向こう側で、子どもたちも映画を見ている。そんな映画を一緒に楽しむイメージです」

 金澤町家シネマ初回の十日の上映は二回。午後零時半からと午後四時半から。上映する作品は「ポバティー・インク〜あなたの寄付の不都合な真実〜」(一四年、米国)。ハイチやアフリカの市民の声を伝え、先進国による支援のあり方を問うドキュメンタリーだ。

 定員はそれぞれ十五人。参加はワールドシアタープロジェクトのホームページ(https://worldtheater-pj.net/)にある「イベント情報」欄から事前に申し込む。

 来年一月は二十七日の予定で、次回以降も社会問題を扱う作品を上映する予定だ。金原さんは「香林坊にはかつてミニシアターが連なるシネマストリートがあった。映画館に足を運ぶ人が減る中、これからはどこで見て、何をできるかが大切な時代だと思う。他の途上国にも活動を広げていきたい」と話した。

 

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