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相撲元日本女王 稲葉巡査 地域守る 9月から伏木幹部交番勤務

「被害者や地域の人に寄り添う警察官になりたい」と意気込む稲葉映美巡査=富山県高岡市伏木古府の伏木幹部交番で

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 女子相撲の元日本王者が、富山県警の新人警察官として街を守っている。富山市出身の稲葉映美巡査(23)。幕内で活躍する朝乃山関(23)とは中学、高校の相撲部の後輩で、一緒に稽古をしたことも。“土俵のなでしこ”はまわしから制服に着替え、現場の最前線で奮闘中だ。(酒井翔平)

 富山市堀川小学校四年の時、先生に誘われて大会に出場すると、いきなり優勝し競技にのめり込んだ。呉羽中学校、富山商業高校の相撲部で稽古を重ねた。恵まれた体格を生かした押し相撲で小中高の九年間、五回の全国優勝を果たした。

 立命館大に進み、四年の時は女子部主将として後輩を引っ張った。昨年四月、国際女子相撲選抜堺大会で国際大会初の団体優勝に貢献。五月の全国選抜女子相撲大会でも、個人の部で自身初の無差別級を制した。

中高部活で稽古 朝乃山先輩から刺激

大学時代に参加した世界大会で外国人選手と対戦する稲葉映美巡査(左)=2015年8月30日、堺市で(立命館大提供)

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 今年四月、「自分を育ててくれた富山で地域に貢献できる仕事がしたい」と県警に。九月末から高岡署に配属され、伏木幹部交番の一員として地域の安全に目を光らせる。「分からないことだらけだが、新人でも一人の警察官として見られている。もっと自覚を持って取り組んでいきたい」。相撲で培った精神力や体力を武器に勉強を続ける。

 稲葉巡査が県警に入る直前の三月、県出身として二十年ぶりに関取となった朝乃山関が新十両の春場所に臨んだ。中学、高校の一つ上の先輩。取組をしたり、四股を踏んだりして一緒に汗を流した。稲葉巡査が高校二年の時、女子部員が一人になった時期があった。その際、朝乃山関は気さくに声を掛けて気遣ってくれたという。「優しい先輩だった」と振り返る。

 新入幕で敢闘賞を受賞するなど快進撃を続ける朝乃山関に「先輩が頑張る姿を見ると、自分も頑張ろうという気持ちになる。一番一番自分の相撲を取りきってほしい」とエールを送る。

 朝乃山関が角界の頂点を目指すように、稲葉巡査も目標を持っている。「被害者や地域の人に寄り添い、頼られる警察官になりたい」

 

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