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朝日町に輝く花々 千葉の写真家 撮影半年、出版

朝日町の花の写真集「花咲く朝日」。表紙の花は希少種のツクモグサ

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 全国各地の野山を歩き、咲き誇る花々を撮り続けている写真家の安原修次さん(81)=千葉県船橋市=が、富山県朝日町に自生する花を半年間にわたって取材した写真集「花咲く朝日」を出版した。新潟と長野の両県に接し、日本海に面するほか、北アルプス連峰を望む人口一万二千人ほどの小さな町。写真集の主役は「海抜ゼロから三千メートル級に咲く花々」だ。ページをめくるたび、多種多様な美しさを実感できる。(渡部穣)

81歳「体が動く限り、後世に残す作業を」

 「富山県は立山黒部アルペンルートの高山植物が有名だが、朝日町も海岸から高山まで変化に富んでいて、すばらしい。きれいな自然があると町の人たちに気づいてもらい、故郷を誇りに思ってもらえれば」。安原さんにとって今回の「朝日町編」は、自身三十三冊目となる自信作だ。

 群馬県中之条町出身。千葉県内の小中学校で教職を務めた後、開発や盗掘で失われていく草花を記録に残す必要を感じ、四十八歳で写真家に転身した。以来、三十三年間、全国各地の山野を巡り、花の写真集を出版している。

全国各地の野山を歩き、草花を撮り続けている安原修次さん=2016年5月16日、富山県朝日町で

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 朝日町では、海岸線から長野県境の白馬岳山頂まで踏破し、記録した花は百七十五種類。昨年四〜十月、民家の石垣に咲くミスミソウや高山の湿地のミヤマリンドウ、ミズバショウ、極めて珍しいツクモグサなど、住民から情報を得たり、自らの経験と勘を頼りにしたりして回った。それぞれの写真には撮影日時と場所、花の特徴の説明やコメントなども添えた。

 安原さんは現在、山形県米沢市の草花を追う。「花はその地域にどれだけ自然が残されているかのバロメーター。八十歳を過ぎて山道を歩き回るのもつらくなってきたが、体が動く限り、花の美しさを後世に残す作業を続けていきたい」と意気込んでいる。

 写真集は、ほおずき書籍(長野市)発行で、A5判、百五十二ページ。千八百円(税別)。

 

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