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北陸の“仕事人”に聞く 仕事せず解散 バッサリ

修了証書授与式に臨む金沢職人大学校の修了生たち。北陸の“仕事人”たちは何を思う=30日、金沢市大和町で

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 「結果本位の仕事人内閣」。安倍晋三首相は八月に内閣を改造し、あらためて「仕事」に取り組むことを表明した。だが、二カ月もたたないうちに衆院を解散し、結果的に何の成果も残せていない。長年、地道に仕事を続けてきた石川、富山の「仕事人」たちはこの状況をどう見るのか。

「何も残してない」「客の要望応えないと」

 金沢職人大学校(金沢市大和町)の文化財修復などの研修を終え、三十日の修了証書授与式に参加した金沢市の造園業中田祐貴さん(37)は「物を作って終わりではなく、お客さんと信頼関係を築いて長いお付き合いができるように」と職人としての心構えを説く。「仕事人内閣」の印象は、「何もしていないとは思わないけれど、仕事人の印象はない」。

 国内生産の99%を占める金沢の金箔(きんぱく)。その職人として二十五年以上の寺本健一さん(48)に尋ねると、「どの辺が仕事人内閣だったのかなあ」と首をかしげる。「仕事は独り善がりにならないことが大切。お客さんに喜んでもらって初めて自分の士気につながる」と言う。「政治ももっと有権者の方を向いてほしい」

 富山県南砺市で木製バットを生産するロンウッド社長の池田真一さん(52)は、「お客さんの要望に応える」者が仕事人だと考える。職人として二十年間、バット製造に汗を流した。「値段が高くてもいいからホームランを打てるバットをと言われたら、それを作る。政治も一緒でしょ」

 「政治家は仕事人とは違うのかな」と言うのは金沢市で板前の夫とともに飲食店を営む伊藤美智恵さん(36)。八年前、結婚を機に会社を辞め、店の経理や接客などをしてきた。仕事は「やり遂げる」ものだと思っている。衆院選について尋ねると、「政治に何も求めていない」と答えた。

 タクシー運転手歴十一年、金沢市の雄谷(おおや)健一さん(60)は乗客に積極的に話しかける。会話によって双方が、新たな物の見方をできるようになると思うからだ。選挙前、なじみの客に「投票に行けよ」と声を掛ける。モットーは「仕事は次世代のためにする」。安倍内閣には「北朝鮮のミサイルへの対応は、米国に合わせるだけだった。次世代のために何もしていない」と評価は厳しい。

 金沢市の日本料理店代表の清水綱雄さん(69)は十八歳から五十年、料理の腕を磨いた。大切なのは「職人根性」。「職人根性を持ち続けないと単なる家庭料理になってしまう」と自らを律する。仕事人内閣について尋ねると、「仕事をする間もなく解散してしまった。評価のしようがない」。

 

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