トップ > 北陸中日新聞から > 北陸発 > 記事

ここから本文

北陸発

金沢出身・炎鵬 三段目無敗V 決定戦制す

三段目の優勝決定戦で、炎鵬(右)が押し倒しで満津田を破る

写真

「小兵の星に」地元期待

研究熱心、後輩思い… 恩師ら人柄も太鼓判

 本割の七戦全勝同士による三段目優勝決定戦があり、金沢市出身で西十八枚目の炎鵬(22)=本名・中村友哉、宮城野部屋=が東八十二枚目の満津田(峰崎部屋)を退け、優勝した。

 立ち合いから休まず攻め続け、押し倒し。序ノ口、序二段に続き三場所連続の各段優勝を決め「三段目は一つの壁だと思っていたのでうれしい」と喜んだ。序ノ口から二十一連勝中。十一月の九州場所へ向け「伸ばせるなら伸ばしていきたい」と連勝記録の継続に意欲を見せた。 (浅井貴司)

 角界に北陸の新星がまた一人出てきた−。デビューから二十一連勝中の三段目炎鵬(本名・中村友哉)。金沢市西南部中学校時代の同級生でもある輝とは対照的に、体は小さいが、低く、速い相撲が持ち味だ。恩師らも炎鵬の活躍を喜び、「多くの人に好かれ、子どもたちがあこがれる力士に」とエールを送る。

 「当時からスピードがあったし、相撲勘はずばぬけていた」。合同稽古などで指導したことのある中学教諭の西村幸祐(こうすけ)さん(38)は、そう振り返る。

 西村さん自身も大学相撲を経験しているが、「相手との間合いの取り方が抜群だった。これは教えてもできない」。左右の動きだけでなく、時には沈んだり、上体を振ったり。西村さんは当時、体重が一一五キロほどあったが、今よりも体の小さい“中村少年”に、一度だけ転がされたという。

 炎鵬が中学三年時に赴任した教諭の五百崎(いおざき)剛さん(40)も「簡単には仕留められない、やりにくい選手。その強さはやったら分かる」と評す。まわしを着けて一緒に汗を流したが、当時から下半身の強さと類いまれなバランス感覚が光った。加えて「土俵の中でたくさん取るより、土俵の外で後輩を相手に相撲をよく研究していた」と明かす。

 高校、大学に進学し、世界ジュニアや世界相撲選手権を制しても、母校の後輩を思い、胸を貸しに訪れる心優しい一面も。五百崎さんは強さだけでなく、その人柄にもほれる。

 「炎鵬の相撲を見て『頑張ろう』『小さくても始めよう』という子どもたちが出てきてくれれば」と西村さん。五百崎さんは「幕下はそう簡単ではない。ただ大柄な力士たちが対処できず、小さい体でもチャンスはある」と期待。その先には幕内で待つ同級生の輝、中高の先輩の遠藤がいる。「ワクワクする。早く見たいと思うし、どうなるか想像もしてみたい」。郷土のファンもまた、その瞬間を待っている。 (田嶋豊)

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索