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朝乃山10勝 新入幕で富山県勢初 敢闘賞

敢闘賞を獲得し笑顔の朝乃山=24日、東京・両国国技館で

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 大相撲秋場所(東京・両国国技館)千秋楽の二十四日、東前頭十六枚目の朝乃山(23)=富山市出身、高砂部屋=は西前頭三枚目の千代大龍(28)=九重部屋=を押し出しで破り、十勝五敗とした。新入幕で二桁勝利を達成し、敢闘賞に選ばれた。富山県出身力士の三賞受賞は、一九八九年秋場所で技能賞を獲得した琴ケ梅以来二十八年ぶりで、新入幕では初めて。(酒井翔平)

大相撲秋場所

知名度一挙に全国区

 立ち合いで、自身よりも二十キロ以上重い千代大龍に真っ向からぶつかった。一瞬後退したものの、前に出続けて一方的に相手を押し出した。

 支度部屋では「昨日はふがいない相撲で、優勝争いから脱落した。吹っ切れて今日は前に出る相撲が取れた」と取組を振り返った。敢闘賞の獲得には「勝ち越しで終わるかと思った。自分が一番驚いている」と表情を緩めた。

 取組後には授与式に臨み、トロフィーや賞状を受け取った。 

 秋場所で新入幕ながら終盤まで優勝争いに加わり、敢闘賞も受賞した朝乃山。知名度も一躍全国区となり、家族やファンはさらなる飛躍を期待した。

 「頑張れ」「朝乃山!」。土俵入りでは、今場所快進撃を続けた朝乃山の名が呼ばれると、館内からひときわ大きな歓声が上がった。取組前には「朝乃山」と記された紙を掲げる人も。熱戦を見届けようと、富山から駆けつけた両親やファンの姿もあった。

 父親の石橋靖さん(60)は、優勝争いから脱落した十四日目の取組後、無料通信アプリLINEで「自分の相撲を取り切れ」とメッセージを送った。「切り替えていきます」との返信。千秋楽では言葉通り、会心の一番で千代大龍を破った。

 妻の佳美さん(55)と一緒に息子の勇姿を見届けた靖さんは「内容の良い相撲で有終の美を飾ってくれた。三賞も獲得し、ほめてあげたい」と感慨深げ。今後については「番付が上がるが、幕内に定着し、三役を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。

 朝乃山富山後援会が企画した観戦ツアーには富山県から三十人が参加し、二階席から声援を送った。入門当初から応援している富山市有沢の浅野好一さん(81)は「全国的に有名になり、県民としてうれしい。これからもどんどん前に出る相撲を貫いて」と話した。

 朝乃山は先場所の千秋楽は十両優勝決定ともえ戦で敗れた。今場所千秋楽での二桁勝利達成に「大勢の地元の人の前でようやく良い形で勝てた」とほっとした表情。突っ張りなど攻め手に幅ができ、持ち味の前に出る相撲が通用することに手応えを感じた様子で「常に前に前に出る相撲を心掛けていきたい」と攻めの姿勢を貫くことを誓った。

知事「県民の誇り」

 石井隆一富山県知事は「大変素晴らしく県民の誇りです。新入幕での三賞受賞は富山では初の快挙。県民はもとより、国民に勇気と感動、子どもたちに夢と希望を与えました」とのコメントを出した。

朝乃山 主な一問一答

 −新入幕で三賞。

 せめて勝ち越しで終わろうと思った。この結果になるとは誰もが思ってなかった。自分が一番驚いている。

 −良い内容で勝利。

 自分の相撲を取りきろうとした結果、ああいう相撲になった。

 −緊張はなかったのか。

 昨日はふがいない相撲で、優勝争いから脱落した。今日は吹っ切れて前に出る相撲が取れた。

 −新入幕が終わっての収穫は。

 負けてる相撲は立ち合いで受けている。常に前に前に出る相撲を心掛けていきたい。

 

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