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シロエビ 値段急落 知名度向上 県「高騰、異常だった」

新幹線効果一服、豊漁も要因

港に水揚げされたシロエビ=今年4月、富山県射水市の新湊漁港で

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 透き通った薄いピンクの姿から「富山湾の宝石」と呼ばれるシロエビ。富山県の特産品として人気が高い。北陸新幹線が開業した2015年の前後から価格の高騰が続いていたが、最近は大きく値を下げている。新幹線効果の落ち着きなどが一つの要因とみられるが、県の担当者は「毎年値段が大きく変わると、消費者や飲食店はもちろん、漁業関係者にとって望ましくない」と困惑顔だ。(向川原悠吾)

 県水産漁港課によると、漁期の四〜十一月の一キロ当たりの卸売平均価格は一二年まで千円台だったのが、一三年には二千円を突破。さらに上昇を続け、一四年が二千八百円、北陸新幹線が開業した一五年は三千六百円、昨年は三千八百七十円に達した。しかし、今年は四〜八月の価格が二千三百十円と新幹線開業前の水準に戻りつつある。

 同課の担当者は「全国的に知名度が上がり、急に値段が上昇したのが異常だったのかも」と振り返る。価格下落の原因として、新幹線で富山に訪れる人が落ち着きだしたのに加え、八月までの漁獲量が前年同期より六十六トン多い三百二十八トンの豊漁となっている現状を挙げる。

 JR西日本によると、北陸新幹線は一五年度、利用者の目安としている上越妙高−糸魚川間で九百二十五万人だったが、一六年度は八百五十八万人に減少。北陸経済研究所(富山市)は、このうち、富山駅の利用者は四割ほどとみており、今年はさらに減ると予想する。

 富山駅にあるシロエビの料理店は、看板メニュー「白えび天丼」の値段を新幹線開業後に九百三十円から千二百六十円に上げた。店主の山岸真大さん(40)は「東京方面からの需要が増し、値段もつり上がった。その年は不漁だったこともあり、仲卸業者や飲食店が次の年の分も買い占め、原価がほぼ倍になった」と明かす。原価が下がれば元の値段に戻す予定だが「今年は安くても、昨年買ったシロエビを売らないといけない。人気に振り回されてもうけが出ない」と複雑な表情でため息をついた。

 

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