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バナナチップス うまい日比交流 野々市の女性 橋渡し

(上)フィリピンのレイテ島で生産されたバナナチップスを持つ赤坂友紀さん=金沢市で(下)バナナを加工するフィリピン・レイテ島の女性たち=赤坂さん提供

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台風支援→自然栽培が好評

 被災地で生まれた「最高のバナナチップス」。当初は「支援」目的で輸入していたが、その品質の良さが認められて取引先が増えつつある。生産地は二〇一三年十一月、大型台風で死者・行方不明者約八千人の被害を出したフィリピン。国際協力団体「ブルードット」(石川県野々市市)代表の赤坂友紀さん(39)が始めた取り組みによる国際交流の「輪」が広がり始めている。(横井武昭)

 東日本大震災後、宮城県石巻市に入り、漁業の復旧を手伝った赤坂さん。フィリピンの台風被害を報道で知り、「震災で多くの海外の人が助けてくれた。日本人としてその恩返しをしたい」と動きだした。

 一三年十二月、最も被害の大きかったレイテ島に渡った。フィリピンでも最も貧しい地域の一つだ。赤坂さんは何度も現地を訪問し、現地の団体と連携して炊き出しをした。生活用品を配り、小学校の仮設校舎の建設も手伝った。

 次第に家屋が建ち、インフラは復旧したが、主要産業の漁業と農業の回復は遅れていた。「仕事づくりが課題になる」と思い、赤坂さんが目を付けたのは、農家の生産組合が育て始めていた代替作物のバナナだ。

 農薬や肥料を使わない「自然栽培」が日本の消費者のニーズに合うと考えた。「皆貧しいから農薬も肥料も買えない。それが安全な商品価値につながる」

 農家の女性たちが工場で加工販売するバナナチップスを輸入して販売を始めた。今では、バナナチップスはオーガニックショップなど県内七店に並ぶ。

 金沢市袋町の専門店「グレースフルグラノーラ」は七月から、バナナチップスをまぜた商品の販売を始めた。経営者の塚崎竜一さんは「最初は支援のためと思ったが、品質が良い。自然な甘さで、口当たりが軽くておいしい」と話す。

 現地の人々は「自分たちの島からフィリピンを越えて日本に届けられるのは喜び」と話しているという。赤坂さんは「レイテの仲間と仕事を一緒につくっていけることがうれしい」と支援を続ける。

 

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