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嚥下検査 苦しくない エコー「2年後に」

エコーを使った検査機器の研究に取り組む三浦由佳さん(中)と見守る長谷剛志部長=石川県七尾市の公立能登総合病院で

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金大研究員、七尾の病院で臨床

 高齢化や脳疾患などで食べ物がうまくのみ込めない嚥下(えんげ)障害の患者に対し、特殊な超音波(エコー)を利用した新しい検査方法の臨床研究が石川県七尾市の公立能登総合病院で進んでいる。内視鏡やエックス線を使う従来の嚥下検査に比べ、患者の体への負担が少なくなることが期待される。(松村真一郎)

 東京大と富士フイルム(東京)の共同研究。東大大学院出身で金沢大新学術創成研究機構の特別研究員三浦由佳さん(30)が昨年十二月から、協力施設の指定を受けた能登総合病院で取り組んでいる。

 患者の鼻から内視鏡を入れて食べ物の動きを調べる嚥下内視鏡検査をする際に、エコーを喉に当て、食べ物の流れや咽頭での残り具合などをチェック。喉にエコーを当てることで得られた食べ物の流れをデータ化し、タブレット端末に蓄積。内視鏡検査の結果と照合し、合致するかを確かめている。

 誤嚥の有無やのみ込み力を調べる嚥下検査は従来、内視鏡とエックス線を使う二つの方法がある。ただ、内視鏡検査は内視鏡を体内に入れた状態でのみ込んでもらうため、患者に苦痛を与える。エックス線で食べ物の動きを調べる嚥下造影検査も、放射線を使う上に大型機器が必要となる。

 これに対し、エコー検査は、患者に苦痛や負担を与えにくい。小型のタブレット端末に映像が映し出されるシステムで、院内だけでなく在宅でも簡単に検査することも可能だ。三浦さんは「患者さんに苦痛がなく、医療側にとっても映像を見ることで状態が分かりやすい。二年後の実用化を目指したい」と話す。

 協力研究員である能登総合病院の長谷剛志歯科口腔(こうくう)外科部長(41)は「患者に自然な形で検査をすることが可能になる」と期待を寄せている。

患者の受診容易に

 出江紳一・東北大大学院教授(リハビリテーション学)の話 造影検査の場合はエックス線の被ばくがあり、内視鏡検査も患者の鼻から内視鏡を入れるため、患者にとって楽ではない。エコーを使った検査機器が実用化すれば、患者が検査を受けやすくなる。

 

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