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旧伏木測候所の塔屋復元 80年ぶり 当時の部材で

塔屋が復元された庁舎の前でテープカットする関係者=18日、富山県高岡市伏木古国府で

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 国登録有形文化財に指定されている富山県高岡市伏木古国府の旧伏木測候所庁舎(市伏木気象資料館)の塔屋が復元され、同資料館が十八日、リニューアルオープンした。約八十年ぶりに庁舎屋根に塔屋が立ち、伏木地区の歴史的シンボルがよみがえった。

 測候所が現在地に建てられた一九〇九(明治四十二)年から塔屋は存在したが、雨漏りで三八年に取り壊された。伏木地区の新しい魅力拠点づくりとして、市が二〇一五年度から塔屋復元に着手。富山市の専門学校「職芸学院」に依頼し、昨年二月から、庁舎の床下から発見された当時の部材を生かし、同学院の生徒らが塔屋の組立工事を進めてきた。塔屋の高さは約七メートル。古写真を参考に、当時の洋式建築の意匠も再現した。総事業費は約三千九百万円。県が半分補助した。

 式典では高橋正樹高岡市長や同学院の稲葉実理事長ら関係者がテープカットで祝い、塔屋や資料館内を見学した。工事を指揮した同学院の上野幸夫教授(59)は「当時の部材を使い、塔屋を復元したことに大きな意味がある。窓や屋根、壁の色は元通りにはなっておらず、完全復元ではない。今後、時間と予算をかけて完全復元できることを願っている」と話した。

 旧伏木測候所は、伏木の回船問屋だった藤井能三ら有志が一八八三年に伏木灯明台の一室を測候所にしたのが始まり。県伏木測候所となり二度移転した。一九三九年に国営の中央気象台伏木測候所となったが、その後、観測業務を富山測候所に移管。二〇〇五年から市伏木気象資料館として公開されている。 (武田寛史)

 

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