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ニュースDe討論

石川県金沢市高尾台中学校 アメリカの「パリ協定」離脱どう思う? 

アメリカのパリ協定離脱(きょうていりだつ)や地球温暖化(ちきゅうおんだんか)について話(はな)し合う生徒(せいと)たち((左)から草野(くさの)さん、山下響(やましたきょう)さん、岡田(おかだ)さん、山下衣(やましたい)さん)=石川県金沢(けんかなざわ)市高尾台(たかおだい)中学校で

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 今回は、時事(じじ)ニュースについて中学生が話(はな)し合う「ニュースDe討論(デとうろん)」です。今年(ことし)六月にアメリカのトランプ大統領(だいとうりょう)が百九十以上(いじょう)の国と地域(ちいき)が合意(ごうい)した地球温暖化防止(ちきゅうおんだんかぼうし)の枠組(わくぐ)み「パリ協定(きょうてい)」から離脱(りだつ)すると表明(ひょうめい)しました。これについて石川県金沢(けんかなざわ)市高尾台(たかおだい)中学校一、二年の生徒(せいと)四人に話し合ってもらいました。生徒たちはどう思っているのでしょうか。

今回の論点(ろんてん)

・地球温暖化(ちきゅうおんだんか)とはどんな現象(げんしょう)だろうか。「パリ協定(きょうてい)」とは何だろう。

・アメリカのトランプ大統領(だいとうりょう)はどうしてパリ協定離脱(りだつ)を表明(ひょうめい)したのか。離脱をどう思うか。

・離脱表明に対(たい)し、日本はどうしたらいいか。みんなは温暖化防止(ぼうし)のため何をするべきか。

出席者

山下衣舞(やましたいぶ)さん(2年)

岡田拓弥(おかだたくや)さん(1年)

山下響子(やましたきょうこ)さん(2年)

草野裕太郎(くさのゆうたろう)さん(2年)

6月3日付1面

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日本の技術で貢献を

 −地球温暖化(ちきゅうおんだんか)はどんな現象(げんしょう)か。「パリ協定(きょうてい)」とは何だろう。

 山下響(やましたきょう) いま、地球は人間の営(いとな)みによって温室効果(おんしつこうか)ガスが排出(はいしゅつ)され、気温(きおん)が上昇(じょうしょう)。その影響(えいきょう)で地球のあちこちで異常気象(いじょうきしょう)が起(お)きている。「パリ協定」とは、地球温暖化を食(く)い止めようと、世界(せかい)の多くの国々(くにぐに)が取(と)り組(く)む防止(ぼうし)の枠組(わくぐ)みのこと。

 岡田(おかだ) 北極(ほっきょく)や南極(なんきょく)の氷(こおり)がとけて海面(かいめん)が上昇、小さな島国(しまぐに)が沈(しず)みかけているそう。砂漠(さばく)化も進(すす)んでるし、局地的(きょくちてき)な大雨も地球温暖化の影響というから大変(たいへん)だ。

 山下衣(やましたい) 地球温暖化を心配(しんぱい)した多くの国々や地域(ちいき)が協力(きょうりょく)して枠組みをつくったのが「パリ協定」。温室効果ガスを出す石炭(せきたん)や石油(せきゆ)を使(つか)いすぎないように規制(きせい)をかけていく。

 草野 地球温暖化は、環境(かんきょう)の問題(もんだい)だけでなく、エネルギー不足(ぶそく)にもなるし、伝染病(でんせんびょう)の発生(はっせい)など人間の健康(けんこう)にも悪影響(あくえいきょう)をもたらすそうだよ。いいことない。

アメリカの責任大きい

 −アメリカのトランプ大統領(だいとうりょう)は、パリ協定離脱(りだつ)を表明(ひょうめい)したが、どうしてか。みんなは、どう思う。

 山下衣 「アメリカ第一(だいいち)」を掲(かか)げているトランプ大統領は、パリ協定がアメリカには不利(ふり)だと思ったから反対(はんたい)した。地球全体(ぜんたい)のことより、自分の国を大事(だいじ)に考えたんだ。

 山下響 アメリカには、トランプ支持者(しじしゃ)に石炭、石油を扱(あつか)う労働(ろうどう)者が多いとか。そんな人は協定を守っていると仕事(しごと)がなくなってしまう。それに他(ほか)の国よりアメリカは規制が多すぎるから、不満(ふまん)だったんでしょう。

 草野 僕(ぼく)もアメリカの立場(たちば)だったら、不公平(ふこうへい)だと言うかもしれない。でも、アメリカはこれまでいろんなことで世界を引っ張(ぱ)ってきた。温暖化対策(たいさく)も引っ張っていくべきだ。責任放棄(せきにんほうき)とも思う。

 岡田 アメリカは世界第二位(い)の温室(おんしつ)効果ガスの排出国。それが、世界の流(なが)れに逆(さか)らい、自国の利益(りえき)ばかり優先(ゆうせん)するのはどうだろう。もっと地球的な視点(してん)から考えなくちゃいけないのに。離脱してはいけない。

温暖化防止世界の問題

 −日本はどうしていけばいいか。みんなは地球温暖化についてどう考える。

 山下衣 温室効果ガスを多く排出するアメリカが離脱したら、地球の温暖化防止は遠くなる。日本はアメリカに離脱しないよう働(はたら)き掛(か)けなければならない。そう言う私(わたし)自身も、節水(せっすい)、節電(せつでん)に努(つと)め、地球温暖化対策に貢献(こうけん)していきたい。

 岡田 温暖化対策の大切さを説(と)いて、アメリカに離脱をやめさせることが日本の役目(やくめ)だろう。日本は科学技術(かがくぎじゅつ)が優(すぐ)れているから、温暖化対策の技術開発(かいはつ)、研究(けんきゅう)に力を注(そそ)げばいい。個人的(こじんてき)には、将来(しょうらい)、有権者(ゆうけんしゃ)になったら、環境を考える政治家(せいじか)を選(えら)びたいな。

 山下響 日本も温暖化対策に前向(まえむ)きに取り組んでいくべきだ。実(じつ)は、私は地球温暖化の問題をあまり知らない。何が問題なのかもっと調(しら)べて、いい解決方法(かいけつほうほう)を周(まわ)りに広め伝(つた)えていきたい。

 草野 地球温暖化は世界全体の問題。だから、アメリカには「自国目線(めせん)」でなくて「地球目線」で見るよう促(うなが)す。そして日本も温室効果ガスをいつまでにどれだけ削減(さくげん)するのか、きちんとした目標(もくひょう)を立てて、国民(こくみん)全体で共有(きょうゆう)する。そんな努力(どりょく)が大切だと思う。

  (構成(こうせい)・浦上豊成(うらかみほうせい))

 アメリカのパリ協定離脱(きょうていりだつ) パリ協定は、地球温暖化対策(ちきゅうおんだんかたいさく)のために、190以上(いじょう)の国と地域(ちいき)が参加(さんか)を目指(めざ)す国際的枠組(こくさいてきわくぐ)み。世界(せかい)の温室効果(おんしつこうか)ガスの排出量(はいしゅつりょう)を今世紀(こんせいき)後半に実質的(じっしつてき)にゼロを目指す。2015年12月、フランスで採択(さいたく)された。日本は昨年(さくねん)11月の発効(はっこう)後、批准(ひじゅん)した。各国(かっこく)が20年から削減目標(さくげんもくひょう)を掲(かか)げて国内(こくない)対策を実施(じっし)、互(たが)いに検証(けんしょう)した上(うえ)で5年ごとに目標を見直す。

 アメリカのトランプ大統領(だいとうりょう)は今年(ことし)6月、パリ協定から離脱すると表明(ひょうめい)した。理由(りゆう)は「他国(たこく)に利益(りえき)をもたらし、アメリカの労働者(ろうどうしゃ)に不利益(ふりえき)を強(し)いる」と経済面(けいざいめん)の悪影響(あくえいきょう)を主張(しゅちょう)。中国に次(つ)ぐ世界第2位(い)の温室効果ガス排出国が抜(ぬ)ければ、温暖化対策には大きな打撃(だげき)となるとみられる。

感想

 山下衣(やましたい) 環境問題(かんきょうもんだい)を考えたこともなかったので、みんなと話(はな)し合えたのは新鮮(しんせん)だった。

 岡田(おかだ) 社会現象(げんしょう)や時事(じじ)問題に関心(かんしん)はあるが、今回、深(ふか)く考えることができて勉強(べんきょう)になった。

 山下響(やましたきょう) 世界(せかい)で何が起(お)こっているのか、何が問題になっているのか関心を持(も)ち続(つづ)けたい。

 草野(くさの) いろんなニュースについて理解(りかい)し、他(ほか)の人にきちんと説明(せつめい)できるようになりたい。

 

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