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ニュースDe討論

石川県金沢市内川中3年 里山にクマ出没 どう思う?

自然(しぜん)との共生(きょうせい)について話(はな)し合う生徒(せいと)たち((左)から中山(なかやま)さん、山岸(やまぎし)さん、太田(おおた)さん)=石川県金沢(けんかなざわ)市内川(うちかわ)中学校で

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 里山にクマが出没(しゅつぼつ)、人間に危害(きがい)を加(くわ)えたり、サルやイノシシが農作物(のうさくもつ)を荒(あ)らしたり、野生動物(やせいどうぶつ)と人間とのトラブルがこのところ相次(あいつ)いでいます。自然(しぜん)の象徴(しょうちょう)でもある野生動物と人間との関係(かんけい)はどうあるべきでしょうか。石川県金沢(けんかなざわ)市内川(うちかわ)中学校三年の生徒(せいと)たちが自然との共生(きょうせい)について話(はな)し合いました。

今回の論点(ろんてん)

・里山(さとやま)にクマがたびたび出没(しゅつぼつ)、殺処分(さつしょぶん)されることもあるが、どう思うか。

・クマなど野生動物(やせいどうぶつ)を救(すく)う方策(ほうさく)はないか。

・自然(しぜん)と人間の共生(きょうせい)はなぜ大切なのか。

出席者

 太田(おおた)圭一(けいいち)さん

 山岸(やまぎし)葉(よう)さん

 中山(なかやま)洋成(ようせい)さん

2016年9月14日石川面(めん)

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知恵と工夫で共生を

 −全国的(ぜんこくてき)にクマが里山(さとやま)に出没(しゅつぼつ)している。石川県内(けんない)でも、クマがたびたび住宅(じゅうたく)地に侵入(しんにゅう)し、人に危害(きがい)を加(くわ)えて殺処分(さつしょぶん)されるニュースも聞く。みんなはどう思うか。

 太田(おおた) 内川中は里山にあるが、まだクマには出合ったことはない。クマに出合ったら怖(こわ)いけど、すぐに殺処分したいとは思わない。もともと、この地はクマがいたところ。人間がそこを開拓(かいたく)して住(す)んでいるんだから、捕獲(ほかく)しても山に帰(かえ)せばいい。

 中山(なかやま) 僕(ぼく)は侵入してきたクマを殺処分しても仕方(しかた)がないと思う。何と言っても、人間の命(いのち)を最優先(さいゆうせん)にすべきだ。危険(きけん)なものは排除(はいじょ)しなければならない。実際(じっさい)、目の前にクマが現(あらわ)れたら、誰(だれ)だってびっくりし、命の危険を感(かん)じるはずだ。

 山岸(やまぎし) 私(わたし)はクマの殺処分には反対(はんたい)だ。捕獲したら、できるだけ山に帰してあげたい。クマは自然(しぜん)の中で生活していたのに、そこに人間が住み始(はじ)めた。いつの間にか人間の食べ物(もの)にも慣(な)れてしまい、人間世界(せかい)に出没するようになった。人間の都合(つごう)だけで殺処分にするのはあまりにかわいそうだ。

山に餌増えれば来ない

 −クマだけじゃなく、サルやイノシシも農作物(のうさくもつ)に被害(ひがい)を与(あた)えている。何か有効(ゆうこう)な対策(たいさく)はないか。

 太田 学校周辺(がっこうしゅうへん)の里山では、イノシシやサルがトウモロコシ畑(ばたけ)を荒(あ)らしたり、特産(とくさん)のタケノコを食い荒らす被害が起(お)きているそうだ。山から動物(どうぶつ)が出てこないようにしないと。

 山岸 私はクマに出合わないように鈴(すず)を付(つ)けて歩いている。新聞(しんぶん)を読むと、金沢市内(かなざわしない)で農作物を荒らすサルを追(お)い払(はら)う犬を訓練(くんれん)している。そんな訓練をされた犬をたくさん増(ふ)やすのも一つの方法(ほうほう)だよ。里山に野生(やせい)動物が出没しなくなる。

 中山 山に餌(えさ)が少(すく)ないから、クマが出てくるんだ。だから、山に餌となる木の実(み)がなるブナやコナラといった樹木(じゅもく)をたくさん植(う)えていけばいい。里山に出てくることも少なくなるだろうね。

危険は排除したいけど…

 −クマなど動物が象徴(しょうちょう)する自然と人間の関係(かんけい)はどうあるべきか。共生(きょうせい)は可能(かのう)なのだろうか。

 太田 人間の生活環境(かんきょう)とクマなど野生動物を含(ふく)めた自然環境とは今後、ますます重(かさ)なり合って、さまざまなトラブルが出てくるだろう。野生動物と人間が上手にすみ分けすれば、共生がうまくいくかもしれない。

 中山 自然の生態系(せいたいけい)の中で人間も動物も生きているから、どちらもなくてはならない存在。人間だけでは生きていけない。

 山岸 そう、野生動物も人間にとって大切な存在。人間には知恵(ちえ)と工夫(くふう)があるのだから、野生動物を守(まも)っていくこともできるはずだ。

 (構成(こうせい)・浦上豊成(うらかみほうせい))=毎月最終(さいしゅう)日曜日に掲載(けいさい)

感想

 太田(おおた) 野生動物(やせいどうぶつ)と共生(きょうせい)するということは、思った以上(いじょう)に難(むずか)しいことだと感(かん)じた。

 山岸(やまぎし) クマが殺処分(さつしょぶん)されるニュースを聞くたびに悲(かな)しい気分(きぶん)になる。仕方(しかた)がないかもしれないが。

 中山 サルやイノシシが畑の作物(さくもつ)を荒(あ)らしていくと家族(かぞく)がこぼしていた。だから、このテーマはとても身近(みぢか)な問題(もんだい)だ。

 

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