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【着こなす】松瀬記者 アロハシャツで一点派手

▼帽子/CA4LA(カシラ)3990円▼サングラス1990円▼アロハシャツ4990円▼パンツ/HARE(ハレ)2990円▼靴/ZARA(ザラ)1990円(価格はいずれも税抜)

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 「ダサい、汚い、臭い」。最近、妻によく言われる。心外な部分もあるが、的外れじゃないとも思う。

 子どものころ、変身願望があった。服装にも関心があった。高校から二十代のころは結構、派手な服を着ていた。赤のジャケットに黒のぴちぴちのパンツ。映画を見ると、エンドロールに出てくる「衣装協力」を欠かさずチェックしていた。

 年を重ねると、「もう、どうでもいいや」と思うことが増えた。ささいなことで悩まなくなった。服装への関心も薄れてきた。特にここ数年は。八月で五十路(いそじ)に足を踏み入れる。「着こなす」の順番が回ってきた。目立つことは好きじゃないのに。年は取りたくないものだ。

 金沢の古着店「Don Don Down on Wednesday 金沢竪町店」へ。越野智也店長(33)にお世話になった。「普段のイメージと一八〇度違った印象にしましょう」と言って服を選んでくれた。

 クジャクを前面に大きくあしらったアロハシャツに短パン、黒のハット、サングラス。着替え終わると「シンプルな中に一点派手な物を入れると、映えるんです」と店長。「本当かな」と思っていると、店内に四人の女子高生が入ってきた。私の姿を見て、笑いをこらえる子、見て見ぬふりをする子。「あー、恥ずかしい」。顔から火が出る思いをしていたが、撮影に立ち会った上司は「意外にいけてる。業界人のようだ」と満足げだ。

 人生に必要なのは開き直り。写真を撮られるうち、晴れやかな気分にもなっていた。心の奥底に潜んでいた変身願望が満たされたのだろうか。自分でも分からない。あっと言う間に終わったぞ。何が何だか分からぬうちに。まるで人生のようだ。年を取るのも、悪くない。 (松瀬晴行)

 

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