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北経随想|アジア随想

のと鉄道と活性化 山下孝明

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 能登は一九五〇年の国勢調査をピークに一貫して人口減少が続いている。のと鉄道沿線を見ても開業時(八八年)に比べ人口が三分の二、高校生が二分の一となっている。人口減少が全てではないが、企業経営者にとっては厳しい経営環境となっている。

 のと鉄道では、地元利用者が減少する中で、大都市圏を中心とした旅行エージェントに能登を観光し、ローカル鉄道に乗って「世界農業遺産」の能登の里山里海を堪能していただこうということで団体誘客に取り組んでいる。北陸新幹線が開業して一年半が経過し、能登にもたくさんの人に来ていただいているが、開業年から見れば落ち着いてきてこれから真価が問われる。

 能登はなんといっても「食」「文化・芸能」「景観」などが売りであるが、個々の観光資源を見ると残念ながら一級品がそろっているとはいえない。継続的に能登に来ていただくためには、既存の観光資源の磨き上げや新たな発掘などを図りながら、個々の努力はもちろん、地域や観光事業者が互いに連携して誘客に取り組むことが重要である。

 のと鉄道としても「選ばれる鉄道」を目指して、おもてなし力を磨きながらサービス向上などに取り組み、同時に旅行エージェントのモニターツアーや、ツアーに合わせて地元観光事業者などとの商談会をセットし、機会を捉えて共同営業するなど能登全体のつなぎ役としての役割も果たしながら、県内外からの誘客を図っている。

 「観光は地域活性化の切り札」とも言われている。第三セクター鉄道として、能登地域の活性化に資するためにも「地域の足」を守りながら、観光・交流人口の増加にしっかり取り組んでいかなければならない。 (のと鉄道社長)

 やました・たかあき 1950年、石川県中島町(現七尾市)生まれ。神奈川大卒業、73年石川県庁入庁。企画振興部次長、工業試験場長を歴任する。2011年6月から現職。観光列車導入などに取り組む。66歳。同県穴水町。

 

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