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北経随想|アジア随想

高岡漆器 上海へ 氏家史貴

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 富山県高岡市は伝統と文化、ものづくりの町。一六〇九年、高岡に高岡城が築城され、城下町が形成されました。生活用具に漆を塗るようになったのが高岡漆器の始まりとされています。

 江戸時代半ば、中国から漆を塗り重ねて彫刻を施す堆朱(ついしゅ)や堆黒(ついこく)、存星(ぞんせい)などの技法が伝えられ、さらに多彩な技術を組み合わせて発展した高岡漆器独特の「勇助塗」「彫刻塗」「青貝塗」が国の伝統的工芸品に指定されています。伝統技術を駆使した技は毎年五月一日に市内で曳(ひ)き回される国の重要有形・無形民俗文化財の高岡御車山祭の御車山に見ることができます。

 十四〜二十日、中国の上海工芸美術博物館で「第一回日本工芸展in上海 高岡漆器2016」が開催される運びになりました。この展示会は公益財団法人日中友好会館が日本の伝統的工芸品を中国に紹介する第一弾です。一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会の協力で、上海PAOSNET代表の王超鷹氏の推薦をいただき、全国二百二十二品目の伝統的工芸品産地の中から高岡漆器が選ばれました。

 世界遺産の和紙や陶磁器、織物、金工品などを抑え、漆器の二十三産地の中から選ばれたことは大変、名誉なことです。選考理由として、伝統の作品から新しい作品まで幅広く作っていること、中国伝統の図案を大事に使っていること、高岡の風土の魅力とのことでした。

 展覧会に出品する作品も上海工芸美術博物館と協議選考し、八十点を決定しました。日本を代表する伝統工芸品を中国の多くの方々にご覧いただき、富山・高岡の観光、交流もPRし、文化の懸け橋の役割を果たせれば幸いだと思っています。 (伝統工芸高岡漆器協同組合理事長)

 うじいえ・ふみたか 1954年、富山県高岡市生まれ。名古屋学院大卒業後、陶磁器商社勤務を経て、79年から高岡市で漆器業を営む。日本漆器協同組合連合会専務理事、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会理事。61歳。高岡市二番町。

 

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