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北経随想|アジア随想

中小企業の進む道 宮川靖

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 百年に一度といわれたリーマン・ショックから約十年が経過し、一時的に回復したかに見えた日本経済も、ここにきて世界情勢が怪しくなり、また足踏み状態になった感がある。アベノミクスが旗を振った円安と株価の回復で、大企業はかなりの恩恵があったと思われるが、中小企業、特に小企業を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いているのが現状である。

 私ども鉄工関連の業界も例外なく、米国や中国の景気動向に大きく左右され、ここ数年は米国の好景気に誘われながらも中国景気の減速がかなり響いている。中国はリーマン・ショック後でも大都市郊外には建設用大型クレーンが林立し、不景気などどこ吹く風といった様子であったが、今思えば、これが中国経済崩壊のプロローグだったと思うと、いささか怖い光景に出くわしたものである。

 こんな状況下でも中小企業は指をくわえている場合ではない。今、国会でも中小企業対策が急速に進んでいる。一人一人の声は小さくても、その声をさまざまな団体を通して大きな力として届けることが急務である。

 また、中小企業は大企業にできない専門技術の習得に取り組んでいくべきである。さまざまな機関を利活用しながら、各企業が独自性を持ち、競争に打ち勝つ力を身に付け、生き残っていく道を探っていかなければならない。

 世の中が厳しいからといって、厳しさを外的要因や他人のせいにするのではなく、自助努力を惜しまず、常に前向きに精進すべき時が今である。それが今後、中小企業にとって繁栄と成長を続けていくために向けるべきベクトルの方向であると確信している。

 (マイテック代表取締役)

 みやかわ・やすし 中央大理工学部を経て1983年4月、家業の「宮川溶接所」へ。溶接所は有限会社「宮川鉄工所」となり、2006年、株式会社化。マイテックと改称した。現在、松任法人会理事、小松高野球部OB会副会長なども務める。57歳。

 

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