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北経随想|アジア随想

木場潟の植樹祭 藤田勝男

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 「木を活かし 未来へ届ける ふるさとの森」をテーマにした第六十六回全国植樹祭が、十七日に木場潟公園(石川県小松市)で開かれます。これまでの植樹祭は植林などがテーマでしたが、森林資源の利活用を盛り込んだ大会は初めてです。市にとっても市制施行で初めて天皇、皇后両陛下をお迎えする意味深いものです。

 木場潟公園は一九八二年に県内唯一の水郷公園として計画面積一九四・六ヘクタールで開園、整備されました。二〇一四年度の来園者は六十五万人を超え、市でも百万人構想を打ち出しており、木場潟公園の魅力をアップし、交流人口の拡大を図らなければなりません。

 幸い全国植樹祭が決定した一三年から、金沢市などの県内や福井、富山県など県外の来園者が増加し、地方区から全国区に変わりつつあります。

 木場潟の名前は、山間部の木材を舟で小松市中心部などの消費地に運ぶ集散地であったことに由来します。

 木場潟の環境変化は、水田の耕地整理、木場潟公園建設による周辺湿地帯の埋め立て、生活、農業、工業等の排水の増加等が要因とみられ、特に水質は大きく悪化。鳥類、魚介類、昆虫類等に大きな変化はありませんが、潟の半分を覆っていた貴重な浮葉・沈水植物が七九年に絶滅しました。しかし生態系の復活に取り組む木場潟再生プロジェクトの手により〇九年以降、アサザ、ガガブタ、ヒシなどが復活し、潟面数カ所(約四千平方メートル)で育っています。完全復活まで今後三十数年が必要でしょう。

 今回開催される植樹祭を機に、環境団体、地域、行政が一体となって、自然環境の保全、水質浄化がさらに強化されることを期待しています。

 ふじた・かつお 1941(昭和16)年、石川県小松市木場町出身。会社役員を経て2011年に木場潟公園を管理する「木場潟公園協会」の理事長に就任、公益財団法人になり13年から現職。地元木場校下連合町内会長も務める。

 

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