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北経随想|アジア随想

地方創生の原点 加藤義裕

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 白山商工会議所(石川県白山市)では、二〇一四年「松任地方創生プラン検討プロジェクト」を立ち上げ、活発な議論を進めてきました。結果を取りまとめ、市へ提言しました。

 基本は「地方創生の原点はソフト面の充実から」です。地方創生というと、ハード面の整備が主要な課題と考えられがちですが、ソフトが充実されていないとハードが無駄になってしまい、結果としてばらまき、予算の分捕り合戦になりかねません。

 松任地域の現状をいくつかの角度から分析し、若い世代に対するアンケート結果も参考にプランをつくりました。目標は「若い世代の定住人口の確保、増加」。キーワードは「子供の教育に始まり、子供たちが将来この地で働き、家庭を築き、社会人として自立する、そんな気持ちを抱かせるような地域づくり」です。「ひと」「まち」「しごと」の三つの切り口で諸施策をまとめています。

 「ひと」は、地域の歴史文化についての教材を作り、小中学生の授業カリキュラムに織り込むことで地域への愛着心を育みます。「まち」は子育て支援をはじめ定住促進への各種助成制度を新設、拡充します。「しごと」は環境にやさしいまちづくりの観点から「エコビレッジ構想」の検討などを掲げています。

 地方創生は十年、二十年、あるいはもっと長いスパンで考えなければなりません。長期的な目標は必要ですが、短期的な数値目標はあまり意味がないと思われます。また何でも行政に委ねるのではなく、多くの住民や地域を構成する数多くの団体、企業等が自分たちの問題として、積極的に関わるようなものでなければ「絵に描いた餅」に終わる可能性があります。

 商工会議所は経済団体ですが、地域の活力が醸成されると商工業者が潤うと考え取り組んできました。これからも地域に根差した「開かれた市民会議所」を目指してまいります。

 (白山商工会議所専務理事)

 かとう・よしひろ 1948(昭和23)年、現在の石川県白山市生まれ。早稲田大商学部卒業後、県内の信用金庫に勤務。2012年6月退職し、同年11月から現職。

 

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