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北経随想|アジア随想

安宅のおもてなし 北村嘉章

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 二〇〇五年にNHK大河ドラマ「義経」が放映されました。放送前年の十一月より全国各地から多くの観光客が訪れました。観光客の少ない十二月から三月にかけても、積雪や日本海の寒風といった悪天候の中、一目勧進帳で名高い安宅の関跡を見ようと、多くの方がキャンセルすることもなく毎日来られました。観光シーズンの五月から十一月には多いときで一日四十台のバスが来たことが昨日のように思い浮かびます。

 さて、私の奉仕している安宅住吉神社境内に県の指定史跡「安宅の関跡」があります。当社には勧進帳に関した宝物等があるため観光客に勧進帳のお話と宝物についてみこが説明しております。少しでも勧進帳の物語を知っていただき、満足して帰っていただけるために職員一同、心よりのもてなしを肝に銘じ、案内をしています。

 また当社は海抜一五・三メートルの二堂山に鎮座し、眼下には源平の古戦場梯川、西には藩政時代北前船が雄飛した日本海を望む景勝の地に立地しています。全国唯一の難関突破の守護神として県内はもちろんのこと全国から人生・商売・受験等の難関突破の御神徳を仰ぎ三々五々参拝者が絶えません。

 おかげさまで建物をはじめ境内整備は順調に進み、二万本植樹した黒松も大きく成長し防風の役目をし、美しい景観また森林浴の場として観光客の目や心を癒やしています。今後、弁慶・富樫・義経の智仁勇の心、勧進帳のふるさと、全国唯一の難関突破の御神徳を広め、さらなる安宅らしさの演出と自然と歴史を探訪できる魅力を醸し出すことが一層必要であると考えています。

 ともかく日々感謝しながら「出会い もてなし」を大切に、来年三月の新幹線開業を待ち望んでいます。石川県にとっては大河ドラマのような起爆剤。安宅にも足を運んでいただけるように仕掛けていきたいと思います。

 きたむら・よしあき 1954(昭和29)年、代々安宅住吉神社の宮司を務める家の長男に生まれる。国学院大経済学部卒業。2009年から宮司。現在、小松市教育委員長、石川県神社庁副庁長などを務める。

 

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