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北経随想|アジア随想

独自性で販路拡大 岩田克久

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 九谷焼彩匠会は二〇一〇年九月に発足した任意団体です。現在は石川県能美、小松両市の卸問屋十四社が参加しています。前身は三十、四十年続いたカタログ事業組合の協同組合九谷焼特撰(とくせん)会です。組合はバブルがはじけて組合員が年々減り、解散になりました。同じ協同組合を創るのでは今までと変わらず、自由な発想も生まれないのではないかということでやめました。

 当初は暗中模索の状態でした。そんな時に市が「ウルトラマン事業をやりませんか」と声を掛けてくれたんです。関連商品を作りませんか、と。市内の販売に限るという条件付きでしたが「面白そうだ」と皆さんの承認を得られ、一一年にスタートしました。最初に作ったのはウルトラマンやバルタン星人など五種類のマグカップ。市制七周年にはウルトラセブンの頭部を丸ごと使用したカップを作り、全国紙やテレビに取り上げられて大きな反響がありました。今までにカップや皿など全部で約十アイテムを企画し、いずれも好評を得ています。商品は今春から東急ハンズ池袋店でも販売が始まり、追加で注文が来ています。

 九谷焼業界はバブル崩壊後、記念品などギフト市場が一気に駄目になりました。今後は独自性の物がないと生き残れません。ウルトラマンなどを通じて思いもよらない販売先から話が来るなど、ありがたいことに九谷焼彩匠会は売り先が少しずつ増えています。ウルトラマン事業はキャラクターを通じて九谷焼を知ってもらいたいと始めましたが、メディアに取り上げてもらい少しは宣伝になったかなと考えています。九谷焼が広がって販路拡大につながっていけばうれしく思います。 (九谷焼彩匠会代表)

 いわた・かつひさ 1964(昭和39)年、石川県能美市生まれ。同市の寺井高校卒。東京の百貨店勤務を経て、89年に父親が起こした九谷焼の製造卸・販売会社「マルゼン岩田商店」に入社。4月から同社代表。今春、九谷焼彩匠会代表に就いた。

 

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