トップ > 北陸中日新聞から > 北陸けいざい > 北経随想|アジア随想 > 記事

ここから本文

北経随想|アジア随想

迷ったら難しい道を選ぶ! 南雲弘之

写真

 東南アジア諸国連合(ASEAN)各国を二十一年前から飛び回り、自社商品の「見える化機器」を販売してきました。ところが、十六年前のタイバーツの下落によりパタッと売り上げが止まってしまいました。海外展開を諦めかけましたが「人・物・金が十分でない中小企業にとって、再開のエネルギーを考えると、せっかくの努力と経験を捨てたらおしまいだ」と悩みました。その結果、現地で製造するという逆の発想にたどり着きました。

 しかし、大手のような投資はリスクが大きすぎる。委託生産の道を考えました。でもどうやって相手を見つければいいのか、悩みました。商社に依頼すれば簡単だが、誰でもできる。私は創業以来、選択に悩んだら難しい方を選ぶ方針でやってきました。簡単な道は誰でも簡単。難しい道は誰でも難しい。従って、努力して乗り越えれば差別化を手に入れることができます。

 現地の展示会に行けば相手が見つけられるのではと思いつきました。出展できる企業なら、そこそこの技量を持ち、与信の点も心配ないだろうと考えたからです。出展しているうち、良さそうなローカル企業を探しました。工場を訪問、見学し、社長に会って観察しました。企業として信頼できるかが社長で決まるのは、古今東西異国でも同じと考えての行動でした。

 発注しながら、品質の大切さと手法を教え、昨年十月の「CEATEC JAPAN」に出展するほどになりました。展示会終了後に、資本提携の調印式を行いました。式ではここまで十六年間も協力してこられたことに、先方の社長と感動の涙を流しました。

 このように、海外に信頼できる協力者を持っていることが当社の強みとなっています。 (日本セック会長)

 なぐも・ひろゆき 1945(昭和20)年、東京都生まれ。早稲田大理工学部卒業。医療や航空機器などを手掛ける島津製作所(京都市)に入社後、79年に計測・表示機器など開発製造のセト電子工業設立に参画し、88年から社長。2011年セト電子工業と販売子会社の日本セックの合併で代表取締役会長に。

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索