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北経随想|アジア随想

健康食かまぼこ 奥井健一

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 かまぼこ製品が初めて文献(歴史)に登場したのは平安時代の一一一五(永久三)年で、この年号にちなんで十一月十五日を「かまぼこの日」とわが業界で定めています。もちろん、もっと昔の神功皇后時代からあったと伝承されています。このように、昔から新鮮な海の幸を素材にして日本全国で作られ、長い歴史を通じて、地域独特の味や色、型を生み出しながら、広く国民に親しまれてきました。

 このように昔から人々に親しまれてきたにもかかわらず、あまりに身近な食品のため、かまぼこ製品が持つ奥深い魅力がもしかすると、人々に気づかれないでいるようです。これはかまぼこ業界に限らず、日本の水産業界全体にいえることだと思います。

 農林水産省では魚食普及のため、ファストフィッシュ運動(骨のない魚)を盛んに推奨していますが、かまぼこは千年以上の昔から骨はありません。かまぼこ製品をおおいに食べていただきたい。

 最近、タンパク質やカルシウムを豊富に含むとともに、低エネルギーの食品としてかまぼこの持つ健康性や効用、機能性が科学的データにより、明らかになってきました。あくまでも「マウス」に与えた場合の実験結果であり、単純に計算して複雑な条件がある人間が摂取した場合を割り出すことは難しいのですが。

 例えば、百グラムの砂糖をなめて、三十分後の血糖値を100%とした時、二百グラムのかまぼこを食べた三十分後の血糖値は、50%以下となる報告もあります。また、DNAを守る力や、かまぼこ由来のペプチドは抗酸化活性を示すこと、日常的なかまぼこ摂取によって、大腸がん発症予防が可能なメカニズムの解明の報告もあるのです。

 私は、毎日五十グラム以上のかまぼこを欠かさずに食べています。ここまで書くと、かまぼこ屋の社長である私は、この手の病気では死ねませんね。健康第一で頑張ろうと思います。 (梅かま社長)

 おくい・けんいち 1939(昭和14)年、富山市生まれ。明治大農学部卒業後、62年に富山蒲鉾(かまぼこ)に入社。2001年に同社社長に就任。08年に販売子会社の梅かまと合併して、社名を「梅かま」に変更した。12年に旭日双光章を受章。

 

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