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北経随想|アジア随想

JAの基盤づくり 田端正敏

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 今、JAの課題は山積している。一つは急速に進む少子高齢化。甚だしい人口減少の影響は、志賀というより、能登全体の問題だと思う。

 二〇一一年十二月に組合員を対象にアンケートしたところ、後継者がいない、あるいは未定と答えた方は九割を超え、耕作放棄地や遊休農地が増えつつある。原因の一つとして、後継者不足に加え、農耕機械の大型化に伴う効率の悪い狭小農地の放棄があると思う。農地の集約化と農業の法人化が進み、個々の販売農家が十五年ほど前と比べて半減した。

 こうした現状の中、一一年六月、能登の四市四町が世界農業遺産の認定を受けたことは大きな喜びであり、農業が大きな転換期を迎えようとしている時に、認定が能登の農業にとって“女神”になり得るか期待したい。

 農業人口の減少は、ボディーブローのようにJAの体力を消耗させていくが、現状をどう打破するか。目先の利益にとらわれず、厳しい自己診断と経営分析をしながら、長期的戦略を立てる必要がある。

 〇四年の改正食糧法施行などで、米の自由化が一層促進され、民間事業者の参入で、米が農協経営の主要な財源では無くなった。ますます、金融・保険事業に依存せざるを得なくなった。

 JA志賀は一二年十月、後継者不足や耕作放棄地などを解消して農業を守るため、JA出資型農業法人アグリサポート志賀を立ち上げた。さらに、その一カ月半ほど後には、特産のころ柿にも関わろうと、一万五千個を目標にころ柿の加工も始めた。日本一の産地として品質を確保しながら、後継者の育成や生産拡大、品質向上などを果たしていきたい。

 一三年度は収益確保を念頭に置き、事業の効率化を図るため営農経済施設の集積化を三カ年の計画で進め、組合員へのサービス向上に努めたい。さらに、長期的な職員教育の徹底により、人材育成の確保に努め、将来におけるJA志賀の基礎基盤づくりを図りたい。

 (JA志賀組合長)

 たばた・まさとし 1946(昭和21)年石川県志賀町生まれ。65年羽咋高校卒、旧志賀町役場入庁。企画財政課長、総務課長などを務め、2007年退職。11年JA志賀組合長就任。

 

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