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社長を語る

マゼラン・リゾーツ・アンド・トラスト(金沢市) 朽木浩志社長(43) 量より質の経営目指す

「量より質の経営を目指していく」と語る朽木社長=金沢市のマゼラン・リゾーツ・アンド・トラストで

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 日本人にあまり知られていない“穴場”のリゾート地を探して、これまでに五十カ国以上を訪ねた。飛行機や電車の乗り継ぎが何度も必要なような、交通の便が悪い場所も多い。

 しかし「普通なら敬遠される、そんな『非日常的』なロケーションこそ、都会の喧騒(けんそう)から離れたいという富裕層に喜ばれる」と明かす。

 大学卒業後、あこがれの旅行業界に飛び込んだ。だが、いかに安い商品を数多く売りさばくかに追われる日々が続く。顧客の満足感は二の次。思い描いていた理想とはかけ離れていた。

 「富裕層にターゲットを絞り、量より質の経営を目指していこう」と二十九歳で独立。アジア市場にいち早く着目して、インドネシアなどで高級ホテルを展開するアマンリゾートと契約を結んだ。

 顧客ニーズが多様化する中、ニッチな市場に特化したことで知名度が高まり、リピーターは増加。外国人の富裕層を日本へ誘客する仕事にも手を広げ、業績を伸ばしていった。

 「感動を与えるには常に一歩先を行く提案が求められる」。次に開拓を狙うのはカンボジア、アフリカのリゾート地。既に欧米の旅行会社は目を付けており、一泊八万円もする高級ホテルに人気が集まる。

 今春、日本の温泉旅館に対する経営支援も始めた。「世界中を回って気付いたのは日本の旅館のすばらしさ。一泊二食付きで二万円弱なんて、こんなお得な宿泊施設は他の先進国にはない」と言い切る。

 景気低迷や少子高齢化で、日本の温泉旅館は軒並み厳しい経営を強いられている。そして、限られたパイの奪い合いで過度な価格競争に陥り、サービスの質を落とす悪循環に陥っていると指摘する。

 「グローバルに見れば旅行市場は成長しているし、日本食ブームの追い風だってある。内向き志向をやめて、外国人に目を向ければ展望が開けてくるはずだ」。豊富な海外経験を、日本の旅館業界の復活に生かそうと思いを熱くしている。

 (瀬戸勝之)

 マゼラン・リゾーツ・アンド・トラスト 富裕層を対象とした海外旅行の企画のほか、外国人の誘客を手掛ける。本社は金沢市。インドネシア・バリ島に事務所がある。資本金1億987万円。従業員11人。

 くちき・ひろし 1969(昭和44)年、富山県新湊市(現射水市)生まれ。北陸大外国語学部を92年に卒業後、大手旅行会社の勤務などを経て98年11月に創業。

 

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